アルゼンチン、ついにフォークランド諸島を含む大陸棚延伸350カイリの国連承認を得る

白石和幸

80年代にイギリスとの間で領有権を巡り争いになった photo by Liam Quinn (CC BY-SA 2.0)

 英国とアルゼンチンとの間で係争中のフォークランド(アルゼンチン名:マルビーナス)問題がまた注目を集めている。

 国連の大陸棚限界委員会がアルゼンチンが主張する大陸棚350カイリまでの海域をアルゼンチン領域であると認めたのである。問題はこの領域の中に英国が自国領土と主張するフォークランド及びサウスジョージア・サウスサンドウイッチ諸島がすっぽり入るということである。即ち、今回の判定からだと、これらの諸島はアルゼンチン領土と認められることになる。

BBC Mundo』は紙面で〈「アルゼンチンが先を越した」〉という見出しをつけて報じている。これが意味するのは、英国もアルゼンチンと同じような主張を、大陸棚限界委員会にアルゼンチンよりも先に主張しておくべきだったという示唆なのは明らかだ。

 なにしろ、国連はこの領土問題については1965年に「両国は話し合いで解決すべきだ」と決議している。即ち、国連はどちらにも軍配を上げていないのである。フォークランド諸島の領有を巡り両国が戦争状態になった後、1990年に両国が国交を樹立した後もまだ、互いに自国の領有権を主張し続けているのだ。

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アルゼンチンの根気強い戦略

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