今年の夏、8Fフロアから全ての店が消え去った
リニューアルによって、店舗数は増え、バラエティも豊富になったヨドバシAkibaの飲食店。しかし、ファンが多かったにもかかわらず、残念ながら撤退してしまったお店もある。ここでは、そんなお店を2つ紹介する。
「鶴橋風月」
大阪の人気お好み焼きチェーン店にして、東京進出第一号店だった鶴橋風月。卵を練り込んだ太麺のそばが入った「モダン焼き」は特に人気で、あっという間に行列のできる人気店に。東京では渋谷、新宿、吉祥寺、高田馬場の他に、お台場と木場に店舗を構えている。明らかにイベント帰りのアキバ住民を意識した店舗だが、そんなに頻繁にイベントはない。
「すしざんまい」
値段はそこそこで、美味しい寿司が食べられるお店といえば、やはり、すしざんまいだ。ヨドバシAkibaには、8Fのレストランフロアに回転寿司が、1Fには24時間営業の店舗があったが、その2つともが同時に撤退。秋葉原駅周辺には、立ち食い寿司が何件か存在するが、いずれも閉店時間は早い。終電を乗り過ごした後に食べる寿司の味が、今でも忘れられない。
8Fレストランフロアはアミューズメントパーク的な雰囲気を醸し出す
いかがだっただろうか? 全体的に低価格で賑やかなお店が増えた印象のある、今回のヨドバシAkiba飲食店リニューアル。個人的には、外国人観光客を意識した“うまい”リニューアルだと感じた。アジア料理を中心に国籍を問わず人気のあるカジュアルな肉料理店が多い点、さらに“入りやすい”“楽しい”雰囲気を意識的に施している様子が見て取れるのは、おそらく外国人観光客、特にアジアの客層を意識してのことなのだろう。
もちろん、“まずい”リニューアルもある。すしざんまい跡にブースを構えたドコモショップは、人影もまばらで、かなり“失敗した感”に溢れている。ライバルのソフトバンクに対抗するためのヨドバシAkiba正面出店だったが、残念ながら逆効果になってしまったようだ。<文・写真/HBO編集部>