しっかり検査で第4波を制する台湾と検査抑制論という愚論が罷り通った日本の惨敗ぶり、統計で明らかに

COVID-19 pandemic in Taiwan

台湾・桃園市 (Photo by Walid Berrazeg/Anadolu Agency via Getty Images)

感染状況が悪化した宮城県。対応策の効果は4月1日前後に

 筆者は、前々回まで本邦、韓国、台湾のCOVID-19統計と予測の比較と本邦統計の異常を論じてきました。そして前回は、宮城県で起きているエピデミックSpikeについてその緊急性から統計をもとに論じました。宮城県では、既に本邦最悪の感染拡大状況となり、漸くGo To Eatの中止*をはじめとした独自の緊急事態宣言**が泥縄式に発表されましたが、これらは3/15、3/18発表なのでその効果が統計に表れるのは4/1前後となります。 〈*GoToイート再停止 村井知事「再開で気の緩み」 2021/03/16 河北新報〉 〈**宮城県と仙台市、独自の緊急事態宣言 4月11日まで 2021/03/19 河北新報〉  令和の牟田口廉也である村井嘉浩宮城県知事は、「気の緩み」と第四波エピデミックSurge発生の責任を市民へと転嫁するという破廉恥発言をしましたが、統計と時系列を見れば、宮城県における非季節性第四波エピデミックSurgeは、失政による当然の結果であり、その全責任は令和の牟田口廉也と令和の第15軍司令部である村井嘉浩氏、宮城県庁、そしてジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギーの策源地である宮城県の専門家会議にあります。  皮肉なことに、2/13の福島県沖地震により感染拡大が本格化したのではないかという前回記事公開日に宮城県近海でM7.0(速報値)の地震が発生し、津波警報が発令されるという騒然とした状態に東北3県はなりました*のでこれによる感染拡大効果があり得ますし対策が泥縄であることもあって、宮城県緊急事態宣言**の効果は、4月第一週末以降に遅延する可能性があると思われます。 〈*宮城県で震度5強の地震 津波発生のおそれ(日直予報士 2021年03月20日) 日本気象協会〉 〈**感染封じ込め追加対策を検討 緊急事態の宮城県と仙台市、きょう判断 2021/03/21 河北新報仙台全域の飲食店に時短営業を再要請 25日から、営業午後9時まで 2021/03/22 河北新報

英国変異株(B.1.1.7)がドミナントか否かが鍵

 なお第四波エピデミックのドミナント(支配株)と疑われる英国変異株(B.1.1.7)には、図示するように英国の事例では緩やかなロックダウン(ティア3ロックダウン)では効果が殆どありませんでしたので、それより遙かに緩やかな緊急事態宣言で効果があるか否かは、宮城県においてB.1.1.7がドミナント(支配株)であるか否か、謎々効果*の威力如何のただ二点に集約されます。B.1.1.7がドミナントであるか否かは、ジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギー策源地の一つである宮城県では、著しい検査不足、調査不足で分かりません。宮城県の市民は、目隠しをし続けた状態で補給無しの徒手空拳でウィルスと戦うことになります。まさに令和の牟田口廉也によるインパール作戦の様相です。 〈*モンゴル、中国、ミャンマー以東の東部アジア、大洋州ではCOVID-19パンデミックによる被害が他の地域、特に米欧に比してきわめて小さい。また、その西側でもアフガニスタンまでは日韓並みの感染率である。中東湾岸諸国から謎々効果は、急速に衰えて行く。  筆者はこの事実に2020年2月末頃に気がつき、同3月には「謎々効果」(謎々ボーナスタイム)と名付けている。全く同じ現象を後に”Factor X”と呼称している人たちもいる。米欧メディアや研究機関が注目するものの、謎々効果の原因もそれがどのような現象であるかも不明であった。謎々効果の原因は依然不明だが、この領域では、感染率が現在でもBaseline比較で台湾、ニュージーランドなどでは欧米比1/1000〜1/10000であり、日韓で1/10〜1/20である。  一方で致命率(CFR)は、謎々効果があっても米欧他と大きな差はない。感染すれば、謎々効果国であっても一定数死亡し、その確率であるCFRは米欧とそれほど大きく変わらない。CFRは、主として医療水準と医療への負荷によって変動している。 謎々効果は、アフリカ大陸でもほぼ全域で見られている。視点を変えると、COVID-19は、欧州、南北米大陸で特異的に猛威を振るっていると考えることができる〉
英国における日毎新規感染者の推移(人7日移動平均 線形) 2020/02/05〜2021/03/20

英国における日毎新規感染者の推移(人7日移動平均 線形) 2020/02/05〜2021/03/20/11月下旬にティア3ロックダウンで在来株を制圧しつつあったがB.1.1.7に対しては無効であった。12月中旬にティア4ロックダウンに移行して20日近く要した後に制圧過程に移行した。/出典:OWID

 図示したように、英国の事例からB.1.1.7であっても非薬理的手法の中でも非常に厳しいハードロックダウンは、たいへんに有効です。また第1世第COVID-19ワクチンの有効性も十分に高いとされます。実際、スペインとポルトガルを除く欧州諸国は、12月に英国を直ちにTravel Ban(英国との人間の移動を遮断)*したためにB.1.1.7による非季節性エピデミックを3ヶ月近く遅らせることに成功し、その間に対策を進めてきました。残念ながらワクチン接種はEU諸国でも間に合っておらず、非薬理的対抗措置が中心となっていますが、英国の失敗から学んでおり現時点では、英国のような状態には陥っていません。筆者は、欧州全域について注意深く観察中です。 〈*Covid-19: Drivers urged to avoid ports as France shuts border 2020/12/20 BBC〉  それでは日韓台3国はどうでしょうか。今回は、日韓台3国の定点観測を台湾を中心に行います。
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しっかりPCR検査で日本と正反対に制圧に成功した台湾
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『日本を壊した安倍政権』

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