続いて、今度は具体的に言われたくない言葉やNGフレーズを見てみよう。日本の記事で挙げられたのは、次のような内容だ。
「
痩せたら?」
「
女として見れない」
「
つまらない」
「
興味ない」
「
あのコみたいになってよ」
「
そんなことも知らないの、できないの」
「
仕事ヒマなんだよね?」
「
料理がまずい」
「
肌荒れしてる」
「
メイクが変」
恐らくほとんどの読者の方が感じたことかと思うが、どれも
当たり前(!)である。
というか、これらの言葉を本当に男性が「
悪気なく」発しているのだとしたら、
ジェンダーギャップ指数が先進国中……というか
世界的に低いのも納得だ。
明らかな
言葉の暴力に対して、「こういった言葉をかけると女性は
傷ついてしまうかもしれないから、男性は
気をつけてね!」と低姿勢で諭され、
女性の気持ちに男性が忖度しなければいけないのだとしたら、そうした状況自体があまりにも深すぎるジェンダーギャップを示している。
もはや個別に解説する必要もないだろうが、
容姿や
人格否定など、これは「
傷つく」「
言われたくない」という次元を越して、完全に
セクハラ・
パワハラだ。
では、続いて欧米メディアのNGフレーズを見てみよう。
「
一瞬、入れるだけだから」
「
本当はしたいんでしょ?」
「
すごく綺麗だよ、痩せたね!」
「
疲れてるみたいだね」
「(女性は)
子育てするように生まれてるんだよ。自然は騙せない」
「
何かトレーニングしてる?」
「
ダメな男とデートしてるから独身なんだよ」
「
服装が……違うね」
「(セレブの名前や髪色など)に
似てるね」
「
髪型変えた?」
日本のNGフレーズに共通するのは、やはり
容姿に関連したものが多いこと。ただ、表現は直接指摘するというよりも、いくぶん男性側が「
褒めているつもり」であることが伺える。
いっぽう、大きく異なるのは
セックスに関連したフレーズが入っていることだ。セックスも恋愛のいち要素であることは間違いないが、日本では「
別カテゴリー」にわけられていることが多いように感じられた。
また、上では取り上げなかったが、なかには「
サッカーは女のものじゃない」「
トランス女性にしては〜」といった
カルチャーに関連したフレーズや、
ヘテロセクシャル以外の事例が入っていたことも、興味深かった。