一方、感染者数自体は減少している。この点について大澤教授の見解はこうだ。
「自然現象として感染者が少なくなる時期があるので、自粛によるものなのか、しっかり見極めなければなりません。
感染力が最大限に増幅するのが1週間程度だとすると、ステイホームによってウイルスが家庭内で熟成されたタイミングで自粛解除となったら、感染爆発も起こり得ます。そうなると、自粛しなかった場合のピークの2~5倍はいくという結果になっています。
そのあたりも踏まえての期間延長だと思いますが、緊急事態宣言をいつ解除するのかという出口戦略のシナリオもしっかり見なければなりません」
抑制された人々が街へ繰り出してウイルスをまき散らし、さらに規制が厳しくなる。そして、規制の煽りを受けた店は秘密裏に営業を始め、密な空間をつくり出す。
この負のループに歯止めをかけるためには、国民のコロナに対する意識もさることながら、政府の的確なかじ取りも必要不可欠なのだ。
▼キャバクラ
2月2日、新宿・歌舞伎町で明け方まで営業したとして経営者らが逮捕されたが、営業を続ける店舗は多く、現在もにぎわっている
▼インターネットカジノ
3密が問題視され摘発が相次ぐも、いまだ営業している店舗は多数。「検温や消毒はさせられるけど基本はコロナより出目に夢中」(常連客)
▼チャイナエステ
濃厚接触系風俗として注意。六本木某所では、緊急事態宣言下でもいつも同じ中国人女性が3人で声掛けを行っており、名物化している
▼ネットカフェ
人はまばら。部屋はしっかりと消毒されており、籠もっている分には大丈夫そう。シャワーやトイレなど共有の水回りは怖い
▼サウナ
完全に密な空間で汗などの体液が付着したタオルに直接触れる。ロウリュでは、空気とともにウイルスが循環する懸念も