元E-girls・山口乃々華が語る解散の真相と女優の夢

001 2020年末に惜しまれつつも解散した女性ダンスグループ「E-girls」。  恋愛ソングの「Follow Me」やテレビアニメ『ちびまる子ちゃん』の主題歌をカバーした「おどるポンポコリン」、ダンスチューンの「DANCE WITH ME NOW!」など人気楽曲を生み出し、若年層を中心に人気を集めた。  今回は元E-girlsの山口乃々華さんに、今後の活動についてや著書『ののペディア 心の記憶』を出した背景について話を伺った。

グループ最年少だったからこその苦労

 山口さんは2011年にLDH主催「VOCAL BATTLE AUDITION 3」のダンスパフォーマンス部門に合格し、E-girlsサードシングル「Follow Me」でデビューを果たす。  そこから約9年間に渡り、パフォーマーとして活躍してきた。  ファンの間ではいつしか”ののりき”というあだ名で親しまれ、アーティスト活動を続けてきたわけだが、これまでどのような苦労を経験したのだろうか。  「先輩に置いて行かれないよう、必死にしがみついた」と話す山口さんは、自身が最年少だったからこその苦労をこう語る。 「先輩の背中を見て、とにかくダンスの練習に明け暮れました。私は振り付けを覚えるのが遅い方なので、迷惑をかけないように人一倍の努力を心がけた。ただ、そんなハードな日々を楽しみながら過ごしていましたね」  練習に明け暮れる日々を楽しく過ごしていたとはいうものの、縦社会の中で辛いことや苦しいこともたくさんあっただろう。 「人間関係としての厳しさは一切なかったですね。お互いをリスペクトしていて、何かあれば助け合う。『E-girlsはすごいな』と感じるエピソードがあって、とあるライブパフォーマンス中に気分が悪くなってしまったメンバーがいたんです。1人欠けるわけなので、練習してきたダンスの立ち位置を急遽変えなければならなかったわけですが、他のメンバーが“阿吽の呼吸”ですっと立ち位置をカバーして無事に問題なくパフォーマンスを行えた。E-girlsのメンバーがお互いを思いやる気持ちを常に持っていたからこそ、困難な状況も乗り越えられたと思っています」

E-girls解散の真相とは……?

 アリーナツアーやドームツアーなど、数多くのライブパフォーマンスを行ってきたE-girlsは、2019年末に解散を突如として発表。そして昨年末、2011年から続いたグループの歩みに終止符を打った。  表向きは「メンバーそれぞれの目標や方向性が変わってきたため」とされているが、様々な憶測が飛び交っている。  山口さんにE-girls解散の真相を伺ったところ「メンバーみんなで話し合った結果です」とし、次のように説明した。 「デビュー当時からするとだいぶE-girlsのメンバーも大人になっていました。それぞれ将来やりたいことが出てきたり、目指したい道が見つかったり……。一度いま感じている思いや気持ちを打ち明け、本音を語る時間を作ったんです。ひとりひとり自分の本音を語る中で、これからもお互いを応援し、そしてリスペクトしあうためには『グループの解散』が最適だという結論に達し、解散が決まりました。 いつかは来ると思っていましたが、E-girlsで活動できた9年間は本当にあっという間でした。著書『ののペディア 心の記憶』にも書きましたが、E-girlsは『青春であり、誇り』だと思っています。何もわからない私に先輩が社会の礼儀を教えてくれ、そして何より一所懸命に努力すること、継続することの大切さを学びました」
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何が起ころうとも焦らず、冷静沈着でいること
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