筆者のYouTubeチャンネルより
2020年12月24日、桜を見る会を巡って不起訴処分となった安倍晋三前総理は事実と異なる答弁の訂正についての申し出を行い、急遽、翌25日に衆参両院の議院運営委員会で安倍氏への質疑が計約2時間にわたって行われた。
その答弁は、安倍前総理自らが申し出たくせに、何がどのように間違っていて真実はどうだったのかを明らかにするまともな「訂正」ではなかったこと、そして、メディアが「自身で申し出て答弁の機会を作ったのに、訂正にすらなっていないこと」を指摘することすらできなかったことについては法政大学の上西充子教授が過去の
記事で指摘している。
上西教授の言う通り、当日の質疑では、これまでの答弁のどこが誤っており、どのように訂正するのか安倍氏はまともに説明できず、挙げ句の果てには新たな虚偽答弁と判断せざるを得ない回答も散見されたのだ。
特に、約1年前(2019年11月8日)に桜を見る会追及の口火を切る質疑を行った共産党・田村智子議員は衆参通じて当日の最後の質問者であったため、当日それまでの質疑内容も踏まえて端的に事実関係を確認していった。その質疑に対する安倍前総理の答弁は酷いものだった。
通常国会も始まった今、改めてその酷さを知っておくべく、本記事では当日の田村議員の約9分間の質疑のうち、冒頭約4分間の質疑を一字一句漏らさずにノーカットで信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(
青はOK、
黄は注意、
赤はダメ)で直感的に視覚化する。(※なお、色表示は配信先では表示されないため、発言段落の後に( )で表記している。色で確認する場合は本体サイトでご確認ください)
田村智子議員の質疑にまともに答えなかった安倍前総理
質問に対する安倍前総理の回答を集計した結果、下記の円グラフのようになった。
<色別集計・結果>
●安倍晋三:
赤信号81%
灰色19%
*小数点以下を四捨五入しているため、合計は必ずしも100%にはならない
赤信号が実に8割を占めており、
青信号は0%。つまり、
質問には一言も答えていない。また、
不要な言葉や意味不明な言葉を意味する
灰色が19%もあり、
何を言っているのか理解しづらい場面が度々見受けられた。いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。
実際の映像は筆者のYoutubeチャンネル
「赤黄青で国会ウォッチ」で視聴できる。