オープンハウスに天下り? 神奈川県警は情報公開請求に回答せず
警視庁からオープンハウスへの再就職状況が記載された公文書。一方、神奈川県警は再就職を示す文書について「存否回答拒否」中だ
それにしても、警察はどうして「特殊詐欺容疑者」を社員から出したオープンハウスに甘い態度しか取れないのか。あるいは……と思い、情報公開請求や有価証券報告書を通じて天下り状況を調べてみた。
案の定、元近畿警察局長・櫻井勝氏が社外取締役に、栄元照志・元日野署長と氏名不詳の元警視庁職員がそれぞれ常勤顧問になっていた。神奈川県警は、再就職状況に関する情報公開請求に対して
「存否を含めて回答できない」との回答だったので実情はわからない。
ただ該当文書がなければ「不存在」と回答すればよいだけだ。
わざわざ存否を拒否するというのは、同県警からも天下りがいるからではないかと筆者は推測している。この情報公開“非開示”処分については現在、異議申し立てを行っているところだ。
大企業の不始末を、天下り利権にあやかる警察がかばう。公判を通じて浮き彫りになっているのは、そんな腐敗した風景だ。
<文・写真/三宅勝久>
みやけかつひさ●ジャーナリスト。ブログ
「スギナミジャーナル」主宰。著書に
『大東建託の内幕』『「大東建託」商法の研究』(ともに同時代社)など