最高値更新のビットコイン。好調の背景に超高利回りを生むDeFiとカネ余り。本格バブル突入か?
ビットコイン価格が3年ぶりに高値圏にある。2020年の暮れから上昇し始め、2021年2月17日にはNY市場で一時5万2338.85ドルと最高値を更新するなど絶好調だ。この急騰劇を後押ししたのが、「DeFi」というブロックチェーン技術を活用した新たな金融サービスだ。そのブームに乗って大儲けする秘策を探った!
アメリカ大統領選を経て、NYダウはついに3万ドルの大台へ。その影でビットコインが再び爆上げしているのをご存じだろうか? 直近2か月のパフォーマンスは80%超。1BTC=190万円を突破し、3年ぶりの高値を更新し続けているのだ。その起爆剤の1つになったのが、’20年、仮想通貨界隈で話題をさらった「DeFi」だ。ビットコイン投資家として知られる田中Daisuke氏が話す。
「DeFiは『Decentralized(非中央集権) Finance(金融)』の略で、ブロックチェーン技術を活用した分散型の金融サービスやアプリケーションを指します。代表的なのは分散型取引所を意味する『DEX』と、仮想通貨を貸し借りできる『レンディング』、それと米ドルなどの法定通貨と価値を連動させた『ステーブルコイン』の3つ。
取引所やレンディングのサービスは以前からあったものですが、特定の企業が管理・運営する体制を排した非中央集権型のサービスとして、DEXの分野ではUniswap(ユニスワップ)というサービスが急成長し、レンディングの分野ではCompound(コンパウンド)というサービスが人気を博しました」
こうしたDeFi系サービスの多くはビットコインに次ぐ人気仮想通貨として知られるイーサリアムをベースに構築されている。ブロックチェーン上で契約を自動的に実行するイーサの「スマートコントラクト技術」を活用することで実現したサービスなのだ。
そのため、DeFiはイーサや、イーサリアム上のステーブルコインであるUSDC、USDT(ともに1通貨単位の価値を1ドルに固定したトークン)などでしか利用することができない。保有している仮想通貨をコンパウンドで貸し出してリターンを得ようと思ったら、ビットコインをイーサやUSDCなどに替えないといけないのだ。おのずとイーサのニーズが高まり、6~9月にかけてはビットコイン以上にイーサが値上がりしたという。
DeFiとは、既存の金融システム(CeFi=Centralized Finance)と対照的な、ブロックチェーン上に構築された分散型の金融サービス、ないし金融アプリケーションを指す。管理主体や金融仲介を排除した点に特徴があり、居住地や経済状況などに関係なく誰もがアクセス可能。身分証不要で匿名性が担保されている点にも特色。
多くのDeFiがイーサリアムブロックチェーン上でスマートコントラクト(契約の自動化)技術を活用して構築されているが、同じくスマートコントラクト機能を有するポルカドットやバイナンス・スマート・チェーン上に構築されたDeFiも登場している。そのサービスは主に以下の3つに分類される。
①分散型取引所 DEX=Decentralized Exchange
既存の仮想通貨取引所と異なり、管理者のいない取引所。秘密鍵を自分で管理するため不正流出リスクが小さく、本人確認が不要。最大手のUniswapは中央集権的取引所を上回る出来高を記録。そのほかにもCurve、0x(ゼロエックス)、Balancer、Kyberなどがある。
②レンディング Lending
仮想通貨を貸してリターンを得る銀行的サービス。これまでは中央集権的取引所などがレンディングサービスを運営していたが、それを管理者のいない分散型システムで実現。Compoundが一番人気だが、Aave、Cream、instaDAppなどのサービスも。
③ステーブルコイン Stable Coin
特定の通貨との交換レートを一定にしたトークン。ドルとペッグしたUSDTやUSDCが最もメジャーだが、イーサリアムネットワーク上で発行されるビットコインと等価交換可能なwBTC(Wrapped BTC)やイーサリアムを担保にして発行されるDAIなども。
超高利回りを生むDeFiとカネ余りで本格バブルへ?
DeFiとは?
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