ペット可の物件は日本よりは多少多い程度な印象
そして、もうひとつ重要なのは、建物の種類。日本での賃貸住宅はアパートとマンションが主だが、ポーランドでは大きく「
ブロック」(団地のような集合住宅)と「
カミェニツァ」(石造りのマンション)にわけられる。それぞれの特徴は下記のとおりだ。
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ブロック
<メリット>
4階以上はエレベーターつき
専用駐車スペースつき
築年数が比較的新しい
<デメリット>
天井が低く、60㎡以上の物件は少ない
生活音が聞こえやすい
夏は熱がこもりがち
街の中心部からのアクセスは車や公共交通機関が多い
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カミェニツァ
<メリット>
天井が高く、中には100㎡以上の物件も
壁が厚いため生活音が聞こえづらい
熱を通しづらいので夏は涼しい
街の中心部から徒歩圏内にあることが多い
<デメリット>
床や壁、水まわりなどの老朽化トラブルが多い
エレベーターがついているものは非常に少ない
部屋が広いので暖房費が高くなる
近隣に駐車スペースが少ない
筆者が探した物件の条件は、寝室とリビングが別(2部屋以上)、ペット可、家賃が月1600ズロチ(約4万5000円)以下の3点。そのため、ブロックとカミェニツァ、どちらも多くヒットすることとなった。そのほとんどは「
カヴァレルカ」と呼ばれる、独身/カップル向けの物件だ。
徒歩5分で世界遺産に登録されている旧市街に着く
筆者は海外生活が初めてということもあり、自分で調べつつも、仲介業者のIさんにも頼ってみたのだが、これは結果的に大正解。ポーランドでは家賃のほかに「
チヌシュ」という共益費がかかるのだが、これに含まれる内容が物件によってまちまちなのだ。
共有スペースの清掃費などは日本と同じだが、
電気やガス・水道などの光熱費がこれに含まれることもあるため、このチヌシュの内容と金額は非常に大きな意味を持ってくる。
また、光熱費などは日本のように個人で契約するのではなく、
大家を介することも多いため、その
金額やどちらがどれくらい負担するかというのは、交渉次第で変わってくる。仲介業者を挟めば、初期費用が多くかかることは間違いないが、こうした交渉にプロを挟むことで、暮らしているうちに得をすることもおおいにあり得るのだ。
筆者は約1週間、Iさんと6つほどの物件を回ったが、建物ひとつにつき大家や会社はひとつ……というのではなく、同じ建物でも物件ごとに大家がいることが当たり前なので、交渉力はさらに重要性を増す。
洗濯機など家電は元から設置済み
こうして筆者が選んだのは、次のような物件だ。
・ 街の中心部から徒歩5分
・ 築116年
・ 4階、約40㎡(ベランダつき)
・ 家賃1400ズロチ(約4万円)
・ チヌシュ250ズロチ(約7000円)
・ テレビ/インターネット(約2000円)
・ 敷金1400ズロチ(解約後は返却)
・ ガスコンロ/オーブン、食洗機、冷蔵庫、洗濯機、ソファ&テーブル、机とイス、箪笥、棚、ベッドなどの家具や家電
テレビはないものの、ルーターなどはすでに設置済みで、ガスや水道も新たに契約する必要はないため、
鍵を受け取ったその日から、生活できるようになっていた。さらに
世界遺産に登録されている旧市街から徒歩5分とアクセスもいい。