ポーランドで引っ越ししたらこうなった。世界遺産から徒歩5分・築116年の物件を家賃光熱費込みで月約6万円

 敷金・礼金や家具に家電など、膨大な初期費用が必要となる日本の引っ越し文化。しかし、筆者が滞在している欧州では、そうした金銭面も含めて、我々が「常識」だと思っていたことが、当たり前ではないと痛感させられることが多い。

コロナの影響で欧州の不動産事情は一変

筆者が引っ越した「カミェニツァ」

筆者が引っ越した「カミェニツァ」。リノベーション済みでとても築116年には見えない

 日本における引っ越しシーズンと言えば、新卒入社や新学期が始まる前の3月だが、筆者が滞在している欧州では8月がそれに当たる。例年なら10月ともなれば、すでに繁忙期はとうに過ぎているわけだが、コロナショックで先行きが不透明だった今年は、今になってから解約ラッシュが進んでいるという。筆者が滞在しているポーランドの不動産仲介業者・Iさんはこう語る。 「仕事や授業がオフィスや学校で行われるのか不透明だったため、今夏の不動産事情は非常に特殊でした。結果的に、大学の講義などはリモートで行われることになったため、新たに引っ越しをする人が激減したのはもちろん、すでに独り暮らしをしていた人が契約を解除して親元に戻るケースも続出しています」  そんな事情もあり、家賃は総じて15%ほど低下しているのだとか。コロナショックの影響で居候生活を続けていた筆者は、「今しかない!」と新居での海外生活を試してみることにした。現地語でのコミュニケーションやビザはまた別の問題なので、本稿では不動産事情にのみフォーカスしていきたい。

不動産サイトに物件の住所が載っていない

冷蔵庫や食洗機のメーカーは不動産サイトに細かく記載されていた

冷蔵庫や食洗機のメーカーは不動産サイトに細かく記載されていた

 ポーランドでの不動産探しは日本と同じく、不動産屋不動産サイトを利用するのが一般的だ。多少違う点があるとすれば、日本に比べて賃貸用の不動産を所持している人の数が多いこと。そのため、知人などのツテを使うのもひとつの手だ。不動産屋やIさんのような仲介業者を通した場合は、当然よりお金がかかることになる。  まずは自分で不動産サイトを調べ始めたのだが、すぐに気になった点が。多くの物件はなんと具体的な住所が載っていないのだ。もちろん、日本の不動産サイトでも具体的な住所は記載されていないことが多い。ただ、ポーランドの場合、日本で言うところの「市区町村」までは紹介されているが、それ以下の箇所がないのだ。そのため、大体の場所を把握するにも記載されている連絡先にコンタクトを取り、直接尋ねるしかない。筆者が推測するに、これはセキュリティ対策の側面が強いのではないかと思う。  というのも、欧州では家具や家電は基本的に備えつけてあるからだ。不動産サイトを見ても、住所はぼかされているのに、「サムスン製冷蔵庫、ボッシュ製食洗機、ソファ、ベッド……」と、どういった家電や家具があるかは詳細に記されている。これは初期費用を抑えるため、そしてその後の生活を判断する上でも重要なポイントだ。
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日本とはまったく異なる欧州の住宅
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