停電になっても安心。誰でも簡単にできる「オフグリッド」で、電力会社から自立しよう!

電気が止まると、何もできなくなる現代の生活

停電イメージ 台風が心配な季節である。年々大型化し、集中豪雨になり、強風になり、洪水や土砂災害の範囲が増し、人的被害が拡大してきた。温暖化の進み具合が加速度を増している証だ。俺が住む千葉県も去年の台風15号から続く複数の台風で大きなダメージを受けた。2週間以上、電気が止まっていた近所もある。  電気が止まると、照明がつかず、夜は真っ暗。  電気が止まると、井戸の家はポンプが動かず水が使えない。  電気が止まると、給湯器が始動せず、温かいシャワーは出ないし、お風呂も入れない。  電気が止まると、冷蔵庫が使えず、食べ物が傷む。  電気が止まると、クーラーも暖房も使えない。  電気が止まると、オール家電の家は調理もできない。  電気が止まると、スマホや携帯電話の充電ができない。  電気が止まると、テレビが見られない、ラジオも聞けない。  電気が止まると、パソコンが使えない。  電気が止まると、ルーターやWi-Fiも使えない。    要は、電気がなければ衣食住の「衣」以外のすべてを失う。これは非常に危険だ。いのちを電力システムに預け過ぎてしまっている。裏返せば、人が生きる術のすべてを電力システムに人質にとられているわけだ。  頭で分かっていても、実際に経験しないとわからないことがある。俺は他の方より災害被害者や弱者の立場からものを考えてきたつもりだが、去年の大型台風で少しだけ当事者になったことで身に染みることが多々あった。

発電と農業を両立させる「ソーラーシェアリング」

隙間をあけて太陽光パネルを農地に設置するソーラーシェアリング

隙間をあけて太陽光パネルを農地に設置するソーラーシェアリング

 そこで台風シーズンが到来する前に、少しだけでも電気の独立をしなければ……と考えていた。そんな折、電話が鳴った。俺が住んでいる千葉県匝瑳市でソーラーシェリングによる発電事業を行っている「市民エネルギーちば」代表・東光弘さんからだ。  ソーラーシェアリングとは、発電と農業を両立させるシステムだ。農地の上の高いところに、隙間をあけて細長い太陽光パネルを設置する。たくさんの隙間から農地に太陽の光が届くので、作物が育つ。影ができることによって収穫が減るとも限らず、増える場合もある。これは、農業を中心とした地方再生の雛形になりつつあって、日本だけでなく世界に先立つソーラーシェアリングの最先端が、匝瑳で展開されているのだ。  売電の利益を地域の課題解決に使う仕組みも確立してきた。ソーラーシェアリング事業のもう一人の代表・椿茂雄さんが村つくり協議会を設立し、俺も僭越ながら関わらせてもらっている。  ソーラーシェアリングの利益を「村つくり基金」として、荒れた竹林の整備、買い物難民の解決、保育園のサポート、空き家と移住希望者のマッチングなど、迎えつつある地域課題に取り組んでいく。  その1つとして、災害停電時に地域の方々への電力供給もできるようになった。災害で送電網が寸断して停電になった時には、太陽光パネルで発電した電気がムダになる。であるならば、地域の方々に電気を無料開放して、スマホ充電や炊飯器でご飯を炊けるようにするなど、生活基盤が保たれるようにする仕組みだ。匝瑳市とも先月はじめに提携を始めた。これは電気の地域自立への一歩になるだろう。
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資源戦争や、電力業界から自由になれる「オフグリッド」
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