玉木代表は会見で、曖昧な回答を繰り返した
玉木代表の理解困難な発言はほかにもある。『読売新聞』の記者が指摘した政策議論の不足に対して、玉木代表も賛同。消費税減税について
「党首会談もできず、一致点が見出せなかったことは非常に悔やまれる」と述べたのを受けて、筆者は次のような質問をした。
「先日、連合事務局の方と立ち会いのもと、枝野代表と面談をしたという報道がありました。そのときに、その話は出なかったのでしょうか。『合流後、消費減税の議論を通して実現する』という道もあったと思いますが、それを選ばなかった理由について伺いたい」
しかし玉木代表は、面談の事実関係すら明確に答えなかった。
「連合の方が同席した三者会談ですが、これは行われたかどうかについてもコメントは差し控えたいと思います」
両代表の会談については「枝野・玉木両代表が会談、立民・国民合流めぐり」と銘打った8月18日のTBSニュースなどで報道されていたので、
「(両代表で)会ったことは、党首会談ではないのですか」と再質問したが、玉木代表は曖昧な回答を繰り返すだけだった。
「そこはどういうふうな形で連合さんがご説明されているのか知りませんが、少なくとも公式なものではないので、こういった政策的な協議をギリギリやったという事実はありません」
枝野幸男代表との面談(会談)の事実関係すらハッキリと答えず、非公式会談での消費減税についての協議内容すら一切明らかにしないようでは、玉木代表は
「消費減税の政策議論不足などを理由に、何が何でも合流を拒否する」という結論ありきとしか見えない。
玉木新党結成への執念が透けて見えるが、
「党首会談もできず」という嘘を平然とつくようでは、「党首失格」と後ろ指を指されても仕方がないだろう。
「国庫返納」発言といい、両代表会談を否定する虚偽発言といい、玉木代表の発言はあまりに軽すぎる。
そんな野党第二党党首が、次期総選挙の選挙資金の増減を左右する立場にあることは厳然たる事実なのだ。当分、玉木代表の言動から目が離せない。
<文・写真/横田一>