リモートの浸透で無駄な会議が時短したけど……。まだまだ残るダメ会議にありがちな落とし穴
洗い上げと掘り下げがキモに
まずは実行に移せる程度の合意を
回答:ほかの異論や懸念は無視してよい
主要な異論や懸念について合意できていて、参加者が「もう、その他の異論や懸念について議論しなくてもよい」というように思ったのであれば、残りの異論や懸念については議論しなくてもよいのです。
例えば「システムのエラーを解消する」「製品の瑕疵をなくす」という問題は、何回でも、いくら時間がかかろうとも、何人必要になろうとも、問題がゼロになるまで解決していかなければなりません。
そうした問題と、人間の合意形成の問題は、別物なのです。人間の合意形成は、「主要な問題が解消されれば、試しにこれでやってみてもよいな」「深刻な問題が解決されていれば、少なくとも反対しない」という状況でも可能なのです。
この違いに着目せずに、人間の合意形成の領域に、品質管理のための全てのエラーを解消するマトリックスを導入してしまうから、合意形成に時間がかかり過ぎてしまうのです。
【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第196回】
<取材・文/山口博> (やまぐち・ひろし)
モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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この連載の前回記事
2020.06.29
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