トラック運転手が車内で自炊する「トラック飯」の世界

トラックに積まれている調理道具

 「トラックドライバーが一般ドライバーに知っておいてほしい“トラックの裏事情”」をテーマに紹介している本シリーズ。  前回、トラックドライバーの生活必需品から垣間見える彼らの「日常生活」を紹介したが、思いの他「自炊」に関する反響が大きかったので、今回は、前回紹介しきれなかった現役のトラックドライバーが車内で作る「トラック飯」を、より詳しくお伝えできればと思う。  1週間以上自宅に帰れなくなることも多い彼らトラックドライバーは、車内(キャビン)の中に様々な生活必需品を積み込んでいるというのは前回述べた通りだ。  全国各地を走り回る彼らは、その行動範囲から「自由」な仕事だと思われがちだが、大きな車体のせいで駐車違反を気にせずクルマを停めて一休みできる機会もごく僅かに限られているため、必然とキャビンの中で過ごす時間は増え、その分自宅と変わらぬ快適な“日常生活”が送れるよう工夫されていくのだが、その中でも最も人それぞれに個性が出る1つが「食事」環境だ。  トラックドライバーにとって、数少ない楽しみの1つである「食事」。各地の名物にありつけるのはトラックドライバーの特権ではあるものの、やはりその大きな車体のせいで、せっかく訪れた地方でも「有名店をわざわざ訪れる」といった冒険まではなかなかできない。

一食70円! 食費が10分の1になったというドライバーも

 そうなると、必然的にコンビニやサービスエリアやパーキングエリアの食事が多くなるのだが、毎日そうした食事ばかりとっていると飽き、太り、出費もかさむ。それらを解消すべく、一部のドライバーによってなされるのが「自炊」というわけだ。  彼らが作る食事は、「トラック飯」と呼ばれ、SNSなどではその調理過程や完成品を披露する光景をよく目にする。  日頃から自炊をよくするというあるトラックドライバー曰く、 「具なしですが、(自炊すると)とてつもなくコスパがいいです。パスタ5人分250円。チキンライス5袋入り100円ほど。2人前作っても一食70円くらいです」  サービスエリアやパーキングエリアで定食を頼むと、1,000円はくだらない。中には1か月10万円近く食費として使っていたのが、自炊をすることで10分の1ほどになったというドライバーもいる。
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調理のためソーラーパネル式バッテリーを積載
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