不安でいっぱいのネトウヨとコンプレックス商法<史的ルッキズム研究4>
1970年代以降、大人が成熟できない社会に
史的ルッキズム研究と題したこのコラム。前回は、1970年代から始まる省力化と技術集約型産業への転換が、社会全体を学校化させていったことを見てきました。大人たちが研修と学習に追われ、つねに勉強している社会。大の男が酒もたばこもやらずに、朝から読書をして、終わりのない学習を続けるのです。喫煙の規制が強化され、かわりに向精神薬が蔓延していった時代です。まるで踊り場のない階段を登り続けるように、成熟の節目のないまま老いていく。なにかをやり終えるということが困難になった時代です。
人間が何かをやり終えることが困難になった時代とは、言い換えれば、自尊心を形成することが困難になった時代ということでもあります。自尊心、誇り、自己愛、たんに自信と言ってもいいでしょう。何歳になっても若々しく振舞えるようになった現代人は、他方で、自信をもつことが難しくなった人間です。
ネトウヨは常に不安でいっぱいいっぱい
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