感染者数世界ワースト5のスペイン。「パンデミア」による都市封鎖の中の暮らし

便乗値上げもなく物資が豊富なのは救い

 それにしても、どの店にも平常通りの食材があるというのはありがたい。しかも、この危機を利用しての価格の便乗値上げもほとんどない。それには食料の配送業者らの協力もあってのことだ。  5月23日はバレンシア市内に行って来た。電車で行く時が多いが、車内で感染する可能性もあることを警戒して筆者の車で行くことにした。味噌や醤油の買い出しだ。  バレンシア駅に隣接して2つの通りの両側には中国人の食材店やレストランが多くある。いつも行く中国人経営の食材店で味噌、醤油などを購入した。中に入るのに外で待たねなばならなった。一人買い物をして外に出た後に外に待っていたひとりが中に入れるのだ。  この区域は30年くらい前までは台湾人が経営する中華レストランが一軒あっただけであった。お客いつも僅かだった。ところが、今では小さなチャイナタウンになっている。バルの経営者もスペイン人から中国人になっている。美容院もある。この区域で今もスペイン人が頑張ってるのは薬局とバレンシアの民族衣装店くらいだ。どちらもスペイン人でないと経営できない難しさがあるからだ。  6月7日に封鎖が解除になる予定だ。それまでの感染状況によっては、6月末まで封鎖が継続される可能性があることも否定できない。しかし、観光ではライバルのイタリアやギリシャが外人観光客を誘うために積極的に動き出している。それに対抗する意味でスペインも長く封鎖を続けるわけには行かない状況にもある。また多くの業界から早期の封鎖解除を要求するようになっている。なにしろ、営業できないと、売上がないからである。  最後に、バレンシアの3月の火祭りは7月に延期されたが、それも最終的に中止となった。 <文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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