文化芸術への補償は誤魔化し、終息後の「GOTO事業」で頭がいっぱいの安倍総理。答弁の信号無視話法分析で明白に
感染拡大防止に協力したのに補償されないイベント関係者たち
質問に対する安倍総理の回答を集計した結果、下記の円グラフのようになった。
<色別集計・結果>
●安倍総理:赤信号43% 黄信号24% 青信号18% 灰色 15%
*小数点以下を四捨五入しているため、合計は必ずしも100%にはならない
論点のすり替え(赤信号)や周知の事実の説明(黄信号)が合わせて67%と大半を占めている。また、不要な言葉や意味不明な言葉を意味する灰色が15%もあり、何を言っているのか理解しづらい場面が度々見受けられた。
いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。
実際の映像は筆者のYoutubeチャンネル視聴できる。
自粛に協力したのに補償も労いの言葉もない
本記事冒頭でも紹介したように政府が打ち出している支援策(持続化給付金等)では、今後も終わりの見えない自粛を続けざるを得ないイベント関係者を救うには不十分。志位議員はイベント関係者の声を紹介しながら、まずは総理の現状認識を確認した。その質疑は以下の通り。
志位議員:「あの、イベント中止とういことを先ほど総理も言われました。それによる損失の補填の問題です。イベントの開催自粛は総理自身が2月の段階から繰り返し名指しで行ってきたことです。それによってライブ、エンターテイメント、音楽コンサート、演劇、ミュージカル、スポーツ、その他イベントがどれだけのダメージを被っているか。ぴあ総研の調べでは、5月末までの推計で、えー、中止・延期等した公演・試合が15万3000本。入場できなくなった観客総数延べ1億900万人。入場料金の減少額3300億円と言います。逆に言いますとね、延べ1億900万人もの人々の移動を止めてるんですよ。
これ、巨大な社会的貢献じゃありませんか。ホリプロ社長で日本音楽事業者協会会長の堀義貴さんは私どものしんぶん赤旗のインタビューで次のように語っておられる。
『私たちは感染拡大防止のため国に協力しました。大手も小さな劇団も人によっては倒産・解散も覚悟しながら中止を決断し、多くの人々の移動を止めたと言われています。それなのに補償どころか労いの言葉さえありません。』
総理、この声をどう受け止めますか?」
安倍総理:「あのー、おー、ま、これは、あのー、私も記者会見等で申し上げてきたところでございますが、そうした、あー、えー、イベント関係の皆様を初めですね、大変多くの、方々の、あー、皆様に、えー、我々の、お、えー、要請を受けて頂き、え、ご協力を頂いたことに本当に心から感謝申し上げたいと、えー、思います。その中で、えー、我々そういう皆様方に対しましてできる限り幅広く支援をさせて頂きたい。という中において、先ほど申し上げました、あー、えー、持続化、あー、給付金という仕組みを創設をして、えー、いたしまして、できるだけ早くお手元にお届けをしたいと思っております。あと、様々な、あー、えー、この流動性を、おー、の確保のためのですね、えー、対策についてもですね、しっかりと対応していきたいとこう思っています。(青信号」
志位議員:
「あのー、持続化給付金と言われるんですが、これだけでは到底対応できない、あのー、方がたくさんいらっしゃいます」
志位議員は「現場の声をどう受け止めるか」という聞き方をしているため、受け止めた結果を述べている総理の答弁は全て青信号
と判定した。
この答弁で総理はイベント関係者への協力に感謝を述べ、幅広く支援すると表明したにもかかわらず、その支援策として出てきたのは持続化給付金。この持続化給付金は上限(個人事業主は上限100万円、法人は上限200万円)が設定されている上に1回限りのため、今後も続くであろう自粛期間を耐え抜くには不十分であることは明らかである。総理はイベント関係者の窮状をまるで理解できていないと言わざるを得ない。
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