「高輪ゲートウェイ駅」に導入された「4つの“JR初”」とは?
3月14日のダイヤ改正に合わせて開業を迎えた「高輪ゲートウェイ駅」。
その個性的な名前や隈健吾氏による個性的な駅舎は大きな話題となっているが、実はこの高輪ゲートウェイ駅にはいくつもの「JR初」となる最新技術が導入されていることをご存知だろうか。
最初の「JR初」は、駅の入口に立つとすぐに目に入ってくる新型の改札機「QRコード対応自動改札機」だ。
QRコード対応の改札といえば空港にある飛行機の搭乗ゲートを思い浮かべる人が多いであろう。鉄道でも北九州モノレール、沖縄モノレールなどでQRコード対応自動改札機が導入されており、昨年には大阪メトロでも試験導入が行われたが、JR駅での導入は初のこと。現時点では実証実験の段階であり、処理速度などを調査したのち、将来的にはスマートフォンに表示されたQRコードなどを用いた実験もおこなう予定だという。
なお、この自動改札機は単に「QRコードが読み取れる」というだけではなく、車椅子の人でもタッチしやすく、またモニターも見やすくなっている。並列して従来型の自動改札機も設けられているので比較してみると分かりやすい。
次に紹介したいのが、駅の構内やホームなどでお馴染みの「点字ブロック(誘導ブロック)」。
高輪ゲートウェイ駅の点字ブロックは、少し他の駅のものと色が異なっており「黄色」というよりは「クリーム色」に近いものが採用されている。確かにこちらのほうが景観には馴染むが、これで機能的には大丈夫なのか?という声も聞こえてきそうだ。
実はこの点字ブロックは東京大学分子細胞生物学研究所が同大大学院教授の建築家・隈健吾氏、特定非営利活動法人カラーユニバーサルデザイン機構、住宅メーカーや点字ブロックメーカーなどとともに2017年に開発したもの。東京大学によると、視覚障碍者が見やすく、また景観と調和しやすい色あいのものを視力の低い人約100名と一般視覚者約50名の協力により何段階もの比較評価実験を行うことで生み出された「黄色くないのに視認性に優れた点字ブロック」なのだ。
さらに、突起の形状や突起の配置についても工夫されており、車椅子やベビーカー、キャリーバッグが通過した際にバリアになりにくい仕様になっている。
JR初「QRコード対応自動改札機」
JR初「新型点字ブロック」
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