2020年はベテランロックバンドと女性ヒーロー映画が市場を席巻する! 海外エンタメの最新トレンド

懐かしのシリーズが続々復活

 今年は続編ものでかなり懐かしい名前が公開リストに並んでいる。トム・クルーズ自身が再び主演する『トップガン マーヴェリック』は34年振り、エディ・マーフィーの『星の王子ニューヨークへ行く』は32年ぶり、キアヌ・リーヴスのおバカ・コメディ『ビルとテッド』シリーズが29年ぶり、ウィル・スミスのアクション『バッドボーイズ フォー・ライフ』とリース・ウィザースプーンのコメディ『キューティ・ブロンド3』はいずれも17年ぶりだ。  ファミリーものでは、ディズニーがアジアン・ヒロイン『ムーラン』の実写版、ピクサー・アニメの新作『2分の1の魔法』で、日本でも春先には公開となる。  大物監督の作品では、クリストファー・ノーラン監督の新作アクション・スリラー『TENET テネット』、SF界の新たな寵児となりつつあるドゥニ・ヴィルヌーヴのカルトSF小説『デューン』のリブート、さらに、古典ミュージカル『ウエスト・サイド物語』がスティーヴン・スピルバーグによるリメイクで登場予定だ。

アメドラはネトフリとHBOが牽引

 アメドラに関しては、現在この業界を沸かせているネットフリックス、そして、欧米圏のケーブル局の最大手HBOの今年発表の作品を紹介していくことにしよう。  ネットフリックスではまず、『ラ・ラ・ランド』のヒットで知られる監督ダミアン・チャゼルが手がけるミュージカル『ジ・エディ』が新シリーズとしてはじまる。ポーランド映画『COLD WAR あの歌、2つの心』の演技で国際的に注目された女優ヨアンナ・クーリクが主演のひとりをつとめる。  『アメリカン・ホラー・ストーリー』の作者、ライアン・マーフィーは『Ratched』で70年代の名作『カッコーの巣の上で』でジャック・ニコルソンと対立する悪役、ラチェッド看護士の若き日を描く。  また、90年代にラテン音楽界を席巻しながら凶弾に倒れた伝説の女性歌手セレーナの生涯を描いた新シリーズも製作予定。現在も長期放映され人気のアメドラ『グレイズ・アナトミー』の作者、ションダ・ライムスの新シリーズも予定があるという。  日本人としては、『攻殻機動隊』シリーズの新作アニメ、『攻殻機動隊 SAC_2045』がはじまることにも注目したいところだ。  HBOでは、スティーヴン・キング原作のミステリー『The Outsider』の放送がはじまったばかりだが、今年はこの他にもヒュー・グラントニコール・キッドマンのハリウッド映画並みの豪華主演による『The Undoing』、『Fleabag フリーバッグ』でエミー賞、ゴールデン・グローブを総なめにした才女、フィービー・ウォーラー=ブリッジの手がける『Run』、日本でも人気だった『Dr.HOUSE』のヒュー・ローリー主演の新作『Avenue 5』などが放送される。  洋楽、洋画にアメドラと注目作が目白押しの一年となりそう。果たして、これらの中で話題をさらうのは、いったいどの作品になるのか? <取材・文/沢田太陽>
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