百貨店内で「通販サイトに誘導」!?――「百貨店アパレル大量閉店」でECとの融合めざす地方百貨店

百貨店内に「通販サイト」のポップアップストアが登場!?

 9月に全館改装を終えた大分県別府市の百貨店・トキハ別府店の連絡通路に登場したのは日本初となる「ストライプデパートメント」の百貨店向けネット通販「DaaS」(Department EC as a Service)ポップアップストア。ストライプデパートメントは「earth music&ecology」などで知られるストライプインターナショナル社(岡山市)が運営する百貨店向けアパレルを中心としたネット通販サイトで、この9月よりトキハとの提携を決めたばかりだ。  しかし、なぜ百貨店内で百貨店商品の通販サイトの宣伝を行わないといけないのか――その背景には地方百貨店ならではの苦悩がある。
DaaSのポップアップストア

連絡通路に設けられたDaaSのポップアップストア。
「ショールーミングショップ化」は商品供給が十分でない地方百貨店の切り札となるか?

「百貨店アパレル撤退」!――穴を埋めるのは?

「百貨店アパレル不況」が叫ばれる昨今、いわゆる百貨店向けアパレル大手として知られる「オンワードホールディングス」、「ワールド」、「TSIホールディングス」(東京スタイルとサンエー・インターナショナルの統合会社)などはいずれも店舗整理を進めているが、これにより真っ先に閉店となったのが、売上高・店舗規模が小さく物流コストも高い地方百貨店内にある店であった。  トキハ別府店でも約10年ほどのあいだに多くのブランドが姿を消しており、とくにオンワード系列の店舗は全て撤退。トキハ別府店は全館改装を終えたばかりで、改装後は客数が大幅に増加したことでも話題となっているが、婦人服売場の百貨店向けブランドは殆ど「ミセス向け」のみで、同店にかつて出店していた「組曲」「23区」など「20代~30代女性向け百貨店アパレル」の穴を埋めるべく現在出店しているのは別の百貨店向けブランドではなく「テナント」として出店しているワールドの「grove」やストライプの「アメリカンホリック」、そして「無印良品」など、駅ビルやイオンなどのショッピングセンターでお馴染みとなった店舗たちだ。
トキハ別府店

トキハ別府店では若者には駅ビルなどでお馴染みとなった店舗が人気を集める。
一方で、百貨店向けアパレルの売場はミセス中心だ。

 これらのテナントはいずれも別府市唯一の店舗であり若者にも人気を集めこととなった一方で、多くの百貨店向けアパレルの商品は、隣接する大分市、もしくは個性的な商品になると福岡市の百貨店まで買いに行く人もいるという状況であった。
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ECデパートは「百貨店が消えた街」の代替となるか
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