このシリーズ(
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4,)では、関西電力資金還流事件について、安倍自公政権与党政治家へ波及したときと同じくして差別扇動と言っても良い「
関西電力被害者論」が跋扈したことを厳しく批判してきました。
ここで高浜発電所について最新の写真と空撮でご紹介します。空撮は、秋田放射能測定室「
べぐれでねが」 の「めたぼ」さんに提供していただきました。
まずは高浜発電所を西から空撮した写真です。撮影日は2017/04/30です。
撮影日2017/04/30 撮影者 めたぼ
高浜発電所(田ノ浦)と神野浦
神野浦集落と高浜発電所の位置関係がたいへんによく分かります。上野浦漁港から海岸線の道路は、田ノ浦(高浜発電所)の直前まで通っており、常識的な規模の土木工事で田ノ浦と神野浦の間は道路を通すことが出来ます。但し、神野浦側では、道路が集落の中を通りますので、迂回する必要があり、現状のままでは重機材用の動線とすることには無理があります。
前回までに指摘しているように、山にトンネルを通して神野浦側にでることが望まれます。おそらく工費は25〜50億円程度でしょう。
次のこの写真の特重施設建設現場を拡大します。
撮影日2017/04/30 撮影者 めたぼ
前写真から特重施設建設現場を拡大
この時点では、まだ用地造成中で取り付け道路のトンネルから重機材を搬入している
撮影日:2019/07/13撮影者:牧田寛
中央に謎のトンネルが見えるが、これは鉄板支保工を用いた簡易工法と思われる特重施設建設現場への取り付け道路トンネルと判明した。
恒久取り付け道路は、トンネルの上を通っている
Google Map衛星写真より 撮影日:2018年以降
建設中の取り付け道路がよくみえる。
特重施設に対して敷地は将来余裕を持たないと考えられる
撮影日:2019/07/13撮影者:牧田寛
タワークレーンを複数導入し、特重施設を建設中である
この写真には特重施設の造成工事が写っていますが、今年7月に筆者が撮影した謎々トンネルの正体が分かりました。このトンネルは、
特重施設造成工事現場への取り付け道路でした。
造成後、恒久的な取り付け道路を新設し、トンネルそのものは残してあるようです。現在は、完成した新しい取り付け道路が使われています。
Googleの衛星写真からも分かりますが、特重施設用地はかなり狭隘であって、今後大きなバックフィット(最新の審査基準や科学的な新知見に対応するため施設を更新・改造すること)が発生すると施設の追加、拡充、改良が困難となります。相変わらず
先のことを考えていない、刹那的なものを強く感じます。現行法では、最長で2045年まで使い、解体しない限り半永久的にバックフィットが求められる可能性が高い原子力発電所における大規模投資としては、敷地というすべてを律するところに投資の中途半端さが強くあり、後に禍根を残すことになるでしょう。