立花氏は動画(2019/08/18)の中で、立法の仕事ではなく、選挙に勝つために躍起になっている政治家たちを既得権益だと痛烈に批判していた。
「政治家って法律作るのが仕事。でもそんなことしている政治家はほとんどいない。夏祭りで市民と一緒に盆踊りしてヨイヨイヨイってやっているわけですよ。選挙で当選したいから。
立法の仕事をせずに選挙に勝つことだけを考えている人たちが大半。これまさに既得権益ではないですか?(中略) 盆踊りをしてる場合じゃないんですよ。この国の外交・防衛・内政を考えていかなきゃ。
選挙のこと考えずに政治のこと考えろっちゅうことよ」
「ザ・正論だな」と思った1秒後に、「立法の仕事をせずに選挙に勝つことだけを考えている人」の代表格が立花氏ではないのかという疑問が浮かんだ。
ここで立花氏の経歴を振り返ってみよう。
2015年に千葉県船橋市議に当選したものの、1年ほどで任期中に辞任し東京都都知事選に出馬し落選。17年には、大阪府茨木市議会議員選挙、東京都議会議員選挙に立て続けに立候補するも落選。同年に東京都葛飾区議に当選したが、その2年後の19年5月に大阪府堺市長選挙に立候補するも落選。7月の参院選で当選するも、今月8日に参議院議員を辞職し、参議院埼玉県選挙区の補欠選挙に出馬する意向を表明した。
上記の経歴のように、立花氏は任期を全うすることなく議員を辞め、選挙を繰り返しており、
立法よりも選挙に力を入れているようにしか見えない。
NHKのスクランブル放送化のためには、国会での議席が1つでも必要なのは理解できるが、それならば立花氏以外の人を擁立すべきであって、これまで散々「政治家は立法の仕事をせずに選挙に勝つことだけを考えている」と言っていた立花氏が、たった2ヶ月で、しかも国会の開会中に選挙に出馬するのは、あまりにもこれまでの発言に矛盾した行為で、厚顔無恥な人間と言われても仕方ない。
また同動画内で「あなたの街の衆議院議員や市議会、区議会議員は日頃何をしているか知っていますか?何もしていないでしょ。発信できることもないでしょ。なぜなら自分に票を入れてくれる人のための政治活動しかしていないから。
僕は国全体のことを考えて仕事させてもらっているつもりです」と発言していた。
しかし参議院議員としての立花氏を振り返っても、マツコ氏への炎上商法、スラップ訴訟での敗訴、脅迫容疑での書類送検、Youtuberとのコラボ、小西洋之議員の事務所への突撃くらいしか思いつかなかった。
いくら国会が閉会中だったとはいえ、
ほぼ全てが利己的な政治的活動だ。そんな立花氏が『政治家は立法の仕事をせずに選挙に勝つことだけを考えている。既得権益だ』と言える筋合いは毛頭ないはずだ。