上場即爆上げも。仮想通貨市場で「ICO」に変わって注目される「IEO」とは?
“仮想通貨バブル”を演出したICO(イニシャル・コイン・オファリング)が衰退し、短期でハイリターンが狙えるIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)に注目が集まっている。なぜ、人気なのか。購入方法は? 今回、多角的に分析した
スタートアップなど、勢いのあるベンチャー企業が、暗号資産(仮想通貨)取引所を介して資金を調達するIEOが、注目されている。今年4月、ブロックチェーンを扱うベンチャー企業「ベリブロック社」が、わずか10秒で700万ドルを集めて話題となるなど、IEOによる資金調達額は今年上期だけでも総額15億ドル。
かつて、暗号資産バブルを牽引したICOの“集金力”が8億3600万ドルにとどまることからも、その勢いたるやすさまじいの一言に尽きるのだ。短期間でハイリターンが期待できるとされ、現在、世界中の投資家から熱い視線を集めているIEOだが、まずはその仕組みについて知ることが大事だろう。金融ライターの児山将氏が話す。
「ひと言で言えば、IEOはICOが抱えていたリスクを取り除いた資金調達法。取引所が投資家に代わって優良なプロジェクトを選別、審査し、ベンチャー企業に代わってトークンを発行する。ICOの場合、プロジェクト側は投資してくれる投資家を自ら探し、勧誘しなければならず、多くのコストが生じていたが、IEOは多くのユーザーを抱える取引所がプロジェクトを告知するので、投資家に容易にリーチできる。また、取引所にとっても、代行手数料を得られるし、IEOの参加には実施する取引所のトークン購入が条件になるので、独自トークンの値上がりも期待できる。プロジェクト側にも取引所側にもメリットが大きいのです」
人気は日本にも波及し、8月26日には国内交換業大手のコインチェックが新規参入を表明。9月11日には米国最大の取引所コインベースも、IEOの立ち上げを検討していることを明らかにした。
IEOが人気の理由は、IEOが上場直後に3~5倍程度も「急騰」しているからだ。
「世界最大手の暗号資産取引所『バイナンス』が’17年に初めてIEOを行ったが、当時はICOが全盛でさほど関心は呼ばなかった……。ところが、今年1月に実施されたIEOが上場日に5.48倍と高騰したことで一気に注目が集まり、多くの取引所が後に続いたのです」(児山氏)
<大手暗号資産取引所「Binance」’19年1月以降のIEO販売実績>
●プロジェクト名/上場日最高価格÷セール価格/上場日
Perlin/3.48倍/’19年8月26日
WINk/7.89倍/’19年8月1日
Elrond Network/46.15倍/’19年7月4日
Harmony/7.55倍/’19年6月1日
Matic Network/4.00倍/’19年4月26日
Celer Network/5.53倍/’19年3月25日
Fetch.AI/6.00倍/’19年2月25日
BitTorrent Token/5.48倍/’19年1月28日
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大手取引所バイナンスがIEO人気を牽引!
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