ブーム再燃の地域通貨。その背景に「フィンテック」あり

 地域内で消費促進やボランティアなどの相互扶助を目的に、限定された地域でのみ使える「地域通貨」。かつて’00年代にブームとなったが次第に下火となっていた。しかし近年、地方創生やFinTechを追い風に再び注目を集めている!

フィンテックの発達が、地域通貨の可能性を拡げた

 脚光を浴びつつある地域通貨。その意義と展望を地域通貨研究の第一人者である西部忠氏に話を聞いた。 「地域通貨は’00年代初めに注目され、地域の活性化やボランティア活動に役立てるため、いくつもの地域通貨が生まれました。しかし運営事務局の作業など負担が大きく、無給や個人の持ち出しでの活動が多かったため、多くは継続することができませんでした。  しかし、スマホが普及したこと、デジタル決済が一般的になってきたことで労力やコストは格段に減り、地域通貨が活用しやすくなりました。また、運営団体もかつては市民団体が中心でしたが、今は企業や行政が中心となっているものが増えてきています」  フィンテックの発達も、地域通貨に新たな可能性をもたらしたという。 「例えば近鉄ハルカスコインなど、ブロックチェーンの技術を活用しているものが出てきました。これらの技術は、単に決済するだけでなく、個人と個人とのお金のやり取りにも使えるほか、流通の履歴を追えるという特徴から、将来的には地域でビッグデータを蓄積・活用できるでしょう。このことで、現在グローバル企業に独占されていたデータを地域のものとして、独自の金融政策を自治体が行うこともできるようになります。また行政や企業が給与の一部を地域通貨で支払ったり、ある地域通貨を円より安い設定にして、その地域に来た人の買い物やサービスがお得になったりということも可能なのです。さらに、ドレミングという日本企業はとても面白いことをやっています。途上国など世界の3分の1の人々は銀行口座をもっていませんが、企業がドレミングを通じて給与をデジタルマネーで支払い、労働者たちはスマホなどで決済するというシステムをつくっています。約25億人の人々の銀行の代わりになり、格差貧困もなくしていくという壮大な取り組みです」  地域通貨関連の企業は、投資対象として将来性があるかもしれない!?
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全国各地の地域通貨
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