「もう外国人の預金はいらない」という宣言なのか
本サイトにおいて、これまで何度かベトナムの定期預金口座開設について記事を書いてきたが(
参照)、そこに最近、大きな変化があった。ナビゲーター役をしてくれていた宮内健吾(仮名)のブログ「
20代・資産1500万円でセミリタイアしベトナムで暮らしています」からそのまま引用しよう。
“
「先日、Timo銀行から規約変更が発表されました。
⚫外国人で口座開設できるのは12ヶ月以上の滞在許可がある場合のみ。
⚫7月5日以降、定期預金を組めるのは6ヶ月以上の滞在許可がある場合のみ。また、定期預金の期間は滞在許可の期間内に限る。
これらの規約はベトナム国家銀行(中央銀行)の通達(19/2016/TT-NHNN, 26/2017/TT-NHNN, 48 & 49/2018/TT-NHNN)によるものです」”(6月28日付)
ここでのキモは、「
Timo銀行が」という点である。
Timo銀行は、比較的外国人に緩いと知られていたのだが……
以前、筆者が別の銀行で口座を開いたときに、デポジットに加えて一万円札と二十万ドン札を差し出したら、「このお金が合法な収入であることを証明する書類がない限り、お預かりすることができません」と断られた場面を書いたが(参照:
最大金利9%のベトナムで銀行口座を開いてわかった「意外なハードル」とは?|HBOL)、Timoは外国人に対してそういううるさいことを言わない銀行としてベトナム事情通の間で知られていた。
そこに、このような通達が出されたということは、ほかの「お堅い」銀行はもっと厳しくなるということだろう。こうなると、毎回三か月のビザで滞在し、ベトナムの利子で生活している宮内にとっては文字通りの死活問題となる。筆者はホーチミンに滞在中の宮内に電話で話を聞いてみることにした。
まずは、今回何がどう変わったのか改めて宮内の口から説明してもらった。
「これまでは短期滞在の外国人でも口座を開いて定期預金の利子を受け取ることができたのですが、今回の法律改正により、まず口座を開くためには12か月以上の長期滞在ビザが必要ということになりました」
さらに、宮内はベトナムの態度の急変を説明してくれた。