買い叩かれないフリーランスになるために~シェアリングエコノミーを活用して、理想の働き方を実現する~

「正社員→パート」だけじゃない。キャリアも家庭も諦めないという流れを作りたい

左から和田幸子さん、曽根秀晶さん、川上敬太郎さん

 「しゅふJOB」では、「主婦」という肩書きの背景に着目し、個々の持つキャリアや経験を軸に6つのカテゴリーに細分化して人材サービスを行っている。そのひとつが「スマートキャリア」というものだ。特定の分野で経験・専門性を持つ人が、単純な事務作業などではなく、その専門性を活かした仕事をできるようにしている。 「例えば、人事部で管理職を経験したことのある人には、スケジュール管理などの事務作業ではなく、会社全体の人事戦略を考える仕事をしてもらうとか。フルタイムで勤務していないとできないような仕事も、取り組んでもらえるようにしたい。キャリアも家庭も諦めない、という流れを作りたい。スマートキャリアでは、時給も平均2300円と高め。今後もっと上がっていけば良い」としゅふJOB総研・川上氏。  キャリア形成への考え方についても、変化が必要だと川上氏は語る。 「しゅふJOB総研のアンケートでは、主婦の約7割の人が『短時間での仕事がしたい』と答える一方で、仮に100%の時間を仕事に費やせるとしたら、という条件を加えると、約6割の人が『フルタイムで働きたい』と答えている。キャリアに対する「理想」が、2層構造になっていると感じる。家事・育児の状況や配偶者の勤務環境などを踏まえて遠慮した「理想」と、何も気にせず語る「理想」。これまでは、人事部がキャリアを描いてくれていた。これからは、本当に自分がしたいことする、というのが大事。自分自身が権利と責任を持ってキャリアを作っていくんだ、という認識が重要なのでは」

「自由がいいけど、守って欲しい」が本音

 このように、様々な働き方が見えてきている一方で、現在の日本社会では「正社員」という立場のみが手厚く守られているという現状もある。様々な法制度や税金の仕組みが「雇用されている人」を中心として作られている。不利益も多い現状の中で、正社員以外の選択肢を選びやすくするには、どうすれば良いのか。 「タスカジ」の和田氏は、フリーランスという自由さと責任について、共存する感情に着目する。 「フリーランスは、誰からも縛られないという自由もある一方で、守ってもらえることは少ない。現時点でフリーランスとして働くには、とても強い自立心を求められるし、そうでなければサバイブできないという現状もある。強い自立心を持っている人にとってはパラダイスだけれど、自由な状況を望みつつも、守ってほしいという感覚も、みんな持っている」  一方で、フリーランスを「守りすぎる」ことへの葛藤もある。「プラットフォーマーとしては、守るという意味で手厚い施策を打って、良い人材を囲い込みたいという思いもある。ただ、そうやってどんどん”会社員化”させることに、矛盾も感じる。フリーランスと会社との関係性を、模索しているところ」と和田氏。  ランサーズでは、フリーランスに対して、コミュニティや成長機会を提供する「新しい働き方LAB」、セーフティネットとなるような会社機能を提供する「Freelance Basics」といったサービスを展開している。  曽根氏は「自由と責任の両輪で考えなければならない。自由には未来の可能性を、責任にはリスクへの保証を。どちらかを選ばないといけない、というよりも、フリーランスの人たちと一緒にコミュニティを作り、うまく回していける仕組みを作ることができれば良い。プラットフォーマーとしては、やりすぎるのではなく、一定の距離感を保つことも大事だと感じる」と話す。
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