既存政党より圧倒的不利な新規政党は、どこまでできるか
筆者自身、これに関しては「忸怩」という言葉では言い表せないほどの感情を引きずっている。もしあの時、政党要件を満たせていたら……中村氏だけでも当選させられていたら……こう思わない日はない。
だからこそ、れいわ新選組には注目している。「新規政党立ち上げの志を持つ人々が、筆者たちが越えられなかった、既存政党に圧倒的に有利な選挙制度の壁を越えることができるか」という一点においてだ。
その船出は、異例の注目を集めている。だがメディアやネットでの感触はあまり当てにはならない。「ネットでは勇名を馳せていたものの、開票してみたら当選ラインからははるかに及ばなかった」などという例は枚挙に暇がないからだ。
おそらく山本候補もそれをわかったうえで、あえてチャレンジしているのだろう。どこまで健闘し、硬直しきった日本の選挙システムに風穴を開けられるのかが見ものである。
<文・写真/足立力也>