伊方発電所を回った夜、八幡浜で蓮池氏と語り合った「選挙」、「原発」、「拉致問題」……

地元地主の意地

 ただここには、少し違った特徴があります。一つは、四国電力伊方ビジターズハウスの国道側隣接地から立ち退かなかったことです。場所は、Google Map航空写真でみるとまさに土地買収失敗の典型事例であることが分かります。(参照:Google Map航空写真: 国道197号線から誘導路のある土地。伊方ビジターズハウスの土地が不自然に切りかかれていることが分かる/Google Street View :国道197号線下り線からよく見える。運転者も、存在に気がついていれば認識することができる。接続路は、国道建設の際に沿線の私有地に取り付けられたもの)  地主さんはすでに故人とのことですが、親族や地域住民が維持しているとのことです。私も蓮池さんも電力の広報館に隣接する土地の買収に失敗してこのような看板や石碑を建てられた事例を知りません。「凄く痛烈な嫌がらせですね。」と大笑いするほかありません。
地主さんの個人銘の石碑を見る蓮池氏一行

地主さんの個人銘のの石碑を見る蓮池氏一行2019/6/10牧田撮影

石碑の前で談笑する蓮池氏一行

石碑の前で談笑する蓮池氏一行2019/6/10牧田撮影
蓮池さん、完全に目が笑っています

 私の知る限り他の電力は、こういった嫌がらせに対してはあの手この手で無効化を図り消してしまいますので、四電は他の電力に比べれば相当に穏健なのだろうと思います。かつての出力調整反対運動の話を聞いても、四国電力には、トムとジェリーのトムみたいなところがあります。勿論、褒めています。  また、石碑がまるで生前墓碑であり、しかも今では故人であるため、これを無理に買収して石碑を撤去するのは、験担ぎの強い電力会社には、かなりやりにくいことと思います。しかし、やはり地主さんの亡くなったあと、ご親族や支援者の高齢化は如何ともし難く、福島核災害がなければ風前の灯火であったと思われます。  伊方三号炉の運転期間は、今後15年、仮に一回だけの20年延長をしたとしても35年、その間この碑文は、伊方ビジターズハウスの隣に鎮座し続けるのだろうと思います。しかし、昨今の原子力発電の陳腐化、経済性の喪失と電力自由化、新・化石資源革命と再生可能エネ革命の進展、なにより急速な人口減少による電力需要の急減によって案外近くにこの石碑と看板の役割が終わる日が来るかもしれません。

閑話休題

 さて、もう日が暮れましたので、我々は夕食のために八幡浜市へと急ぎました。ただここで、読者からリクエストの多い伊方発電所の夜景写真を1枚ご紹介します。
県道255号線からみた操業再開直後の伊方発電所裏側の夜景

県道255号線からみた操業再開直後の伊方発電所裏側の夜景2016/8/13

 かつて、ゴジラvsデストロイアにて実名で登場し、夜、ゴジラによって襲撃されるも自衛隊が撃退したために破壊を免れた伊方発電所ですが、実際の夜景はたいへんに美しいです。
次のページ 
蓮池さんも憤慨していた電力事業者や政府の欺瞞
1
2
3
4
5
PC_middleRec_left
PC_middleRec_right
関連記事
PC_fotterRec_left
PC_foterRec_right