●信用倍率
「信用買い残÷信用売り残」で求められる倍率。1倍を超えているときは買い残のほうが多く、1倍未満だと売り残のほうが多いことを示す。買い残が多いほど買いの勢いが強い様子を示しているように思えるが、潜在的な売り需要も示している点に注目。信用倍率5倍以上の銘柄は下がり始めると信用買いの手仕舞い(売り)で急落しやすい
●逆日歩
信用売り残が膨らみすぎるとカラ売り用の株が不足して、機関投資家などから高い金利を支払って調達しなくてはならないことも。そのときに発生する臨時コスト。逆日歩がつくと売り方のコストが上昇し手仕舞いの買いを巻き込んで価格が上昇しやすくなるが、いったん株不足が解消されると一気に売り圧力が強まって反落することもあるため「逆日歩に買いなし」という相場格言もある
●貸株料
カラ売りするには株を借りてこなくてはならない。そのときに発生するのが貸株料。需要によって変動する貸株金利と異なり、1.1~3%程度で固定されているのが一般的。証券会社により大きく異なることも
●日証金(日本証券金融)速報
日証金とは信用取引の際にお金を融資したり、株を貸し出してくれる専門会社。毎日、各銘柄の情報が更新される。「融資」は信用買いのためのお金を貸した件数を指し、「新規」はその日に日証金からお金を借りて買い建てされた株数を示す。「貸株」はカラ売り用に貸し出された株数。「返済」は文字通り融資したお金、貸した株の返済量を示す
●貸株金利
自分が保有する株をカラ売りしたい人に貸し出したときに得られる金利収入。大型株では年率0.1%という低さであったりするが、発行株数が少なく、カラ売り需要が高い銘柄になると時に15%を超えることもある。貸株金利の高さはカラ売り需要の高さを示す点に注目したい
1 相場には常に「売られる」必然性がある
2 値上がり時よりも下げるときのほうが早い
3 理論上買いのリスクは限定的で、売りは無限
4 短期で値幅が取れる売りは資金効率が高い
5 逆張りの売りは禁物順張りのカラ売りが基本
相場師朗氏
【相場師朗氏】
株職人・株塾塾長。20歳で投資を開始。現在、株塾塾長としても活躍。『
世界一唖然な株のカラ売り』(ぱる出版)など著書多数
― [カラ売り]の奥義 ―