ZARA、伊食品会社相手に商標問題で逆転勝訴。自分の名を使われるのは許さない、その企業姿勢

街の歯科医の名称にもすぐさま訴訟

 さらにこんなこともあった。  カタルーニャ地方のタラッサ市に「Clínica ZARA DENTAL」が昨年登場。ZARAの名を冠した歯科クリニックである。歯科医委員会の会長からもインディテックスに問い合わせがあったという。その問い合わせがあってから1週間もしない内にインディテックスでは同歯科クリニックとは如何なる関係もなく、ZARAブランドを使用しても良いという許可も与えたことはないと回答したそうだ。(参照:「Garicia」  この件について、インディテックスでは早速バルセロナの司法裁判所に訴えた。それから数週間して同クリニックは名前を変えたそうだ。  今から10年前の2009年にも、「Zara Tanzania Adventures」がEUIPOにこの商標を登録したいと申し込んだそうだ。サファリへのバケーションを組織し、車のレンタルから野生動物についての見分を広めるための観光業者である。  当然、インディテックス は早速この商標登録に反対を表明した。ところが、EUIPOは2017年にZara Tanzania Adventuresの商標登録を承認したのである。  インディテックスはそれを不服としてEUJTに提訴。EUJTはEUIPOの判決を無効とした。その理由としてグローバル的評価において名声と識別性の高いZARAのブランドを不当に利用しようとしていることをEUIPOは考慮していないという結論をEUJTは下したのである。(参照:「El Mundo」)

何人もZARAの名を語ることは許さず。されどデザインは模倣する

 自社ブランドの名前が模倣されるのは避けるZARAだが、同時に市場からファッション性の高いスタイルをZARAを含めインディテックスの8社は模倣しており、デザイナーからの集団訴訟なども起きているほどだ。(参照:”ZARAにデザインを「盗作」されたデザイナーたち、結束して被害を主張ーHBOL”、”ファストファッション最大手ZARA、イタリアのディーゼルを擁するOTBグループに製品模倣で訴えられ敗訴ーHBOL”  この2つの動きは相反するもののように思えるが、ファストファッションのトップを突き進んで行くインディテックスは、そのスタイルを崩すことはしない。 <文/白石和幸 photo by Aurelijus Valeiša via flickr (CC BY 2.0)> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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