「(日本は)赦すことのできない民族」韓鶴子総裁の“みことば”に驚愕
筆者が注目したのは韓鶴子の“代身”教祖夫妻の5女・文善進世界会長が代読した韓鶴子の“御言(みことば)”だ。その内容から日本人信者に課せられた過重な負担“責任分担”が改めて可視化された。
「私は日本に言いたいです。私たちがひとつになるためには、過去に誤ったことを認め、これからは未来のために良くしていこうと手を繋いでいかなくてはなりません。
人間的に考えれば赦すことのできない民族です。しかし天の摂理において、真の父母は日本を世界のために生きるエバ国家、母の国として祝福しました。
母の特徴は自分を顧みず全てを惜しみなく与えてくれることです」
「人間的に考えれば赦すことのできない民族」と贖罪意識を植え付けられた「母の国」日本の信者は「自分を顧みず全てを惜しみなく与え」続け、毎年300億円を韓鶴子へ“TP(真の父母)感謝献金”として納めている。その原資はもちろん霊感商法など様々な手段で日本人から収奪したお金だ。埼玉で韓鶴子が語った日本に課せられた「母の国の使命」とは「自分を顧みず全てを惜しみなく与える」ことだった。韓鶴子が日本や日本人信者をどのような存在として捉えているかがこの“みことば”に示されている。
では、日本と日本人を貶め搾取する韓鶴子の“御言(みことば)”を“代身”として代読した文善進は母親の“みことば”をどう捉えているのか。徳野会長曰く「ハーバード大学を優秀な成績で卒業された才媛の善進様」は大会当日、祝勝会に向かう車の中で「オンマのスピーチがどれほど素晴らしいか、よく分かりました」と話していたという。
勝共連合と教団の会長の間で“みことば”を神妙な面持ちで聴き、敬服する逢沢一郎(PeaceTVより)
岡山県で孝情文化フェスティバルを開催したということは、岡山県だけで1万人の信者数を達成したということになる。しかし、この大会には関西、九州、四国からも多くの信者が動員され、参加した信者にはやはり1万円の祈願書献金が課せられた。
大会翌日に更新された教団公式サイトにも「約1万人が参加」と記述されていた。しかしながら、会場の岡山ジップアリーナのキャパシティは5千席あまりで1万人を収容することは不可能だ。実際、教団は会場側に来場者数を4800人と届け出ていた。しかし当日、ふたを開けてみると6500人ほどが来場。また、本来であれば規定通りに総入場料の10%(650万円)を基本料金にプラスして会場側に支払わなければならないところだが、表向きには入場無料としていたため、かかった会場経費は基本料金のみだ。こんなところにも教団の体質が表れている。
教団の徳野会長は翌週、富山家庭教会で行った講演で「ジップアリーナ岡山の20年近い歴史の中では4、5千人が集まったのが最高で、今回の1万人は新記録」と喧伝した。しかし、そもそも同アリーナの収容人数の上限は5千席であり、この徳野発言は頓珍漢なものだ。その頓珍漢さに輪をかけるように来賓出席した国会議員の一人は徳野会長に「おたくの団体が岡山の新しい歴史を作りました」と話していたという(参照:『世界家庭2018年9月号』光言社)。
韓国式の万歳三唱「億万歳(オクマンセー)」を行う北村経夫と逢沢一郎(PeaceTVより)
感謝献金収入300億円の0.1%を還元、欺瞞性の高い災害ボランティア
大会では、西日本豪雨被害に対し韓鶴子が日本赤十字社に2千万円、被害に遭った教会員に1千万円の義援金を寄付したことが発表された。この合計3千万円の義援金の原資も日本の被害者のお金だ。日本の信者が献金ノルマとして納めた感謝献金300億円を毎年受け取っている韓鶴子にしてみれば、総年間収入のわずか0.1%に過ぎない。
“エバ国家”“母の国”日本には「全てを惜しみなく」財産献納と献身を課す“真の母”韓鶴子。「母の特徴は
自分を顧みず全てを惜しみなく与えてくれることです」と言いながら、“真の母”は、わずか年間収入の0.1%しか還元しないという吝嗇ぶりだ。
また、大会では被災地でのボランティア活動を行う『世界平和家庭連合 平和ボランティア隊UPEACE』を豪雨被害の残る岡山と広島に派遣していると発表し、社会貢献活動をPRした。UPEACEは公式サイトで「主に家庭連合の青年・学生たちで構成」「家庭連合会員の有志による」と標榜しているが、実際には教団の学生組織・原理研究会(CARP)が正体を隠して誘い込んだ学生の中級研修つまり教化の手段にも使われている。