マドリードの北朝鮮大使館襲撃は反金正恩派の犯行。CIAやFBIとの関係も

トランプ大統領と金正恩委員長

大使館から盗まれた極秘情報が会談に影響した可能性も!?
Photo from The White House via flickr(Public Domain)

 2月22日にスペインの首都マドリードの北朝鮮大使館が何者かによって襲撃された事件(参照:”在マドリード北朝鮮大使館、何者かによって襲撃。スペイン紙が報じたその背景”-HBOL)は主にスペイン国家警察と治安警察によってその後も捜査が進められ、3月26日、ホセ・デ・ラ・マタ判事によって訴訟記録が公開されて、犯行を犯した10人の内の身元が確認された7人に対し違法な拘束、暴行、強奪、恐喝などの罪で逮捕状が出された。

反金正恩体制派「千里馬民防衛」

 まず最初に、なぜ北朝鮮大使館が襲撃されたのかという疑問が浮かんで来る。これについてこれまでの捜査で明らかになっているのは、この犯行を実行したのは「千里馬民(チョルリマ)防衛(Cheollima Civil Defense:CCD)」と呼ばれているグループだということ。このグループは金正恩の政治体制を打倒するのが目的だとしている集団だという。また、このグループは米国CIAと関係を持っていると見られている。(参照:「El Confidencial」、「El Confidencial」)  訴訟記録によると、今回の犯行グループのリーダーはメキシコの市民権をもって米国に在住しているアドゥリアン・ホング・チャング(Adrián Hong Chang)という人物だとされている。  ホセ・デ・ラ・マタ判事はこのグループが外国の諜報機関と関係を持っているということには触れていないが、この事件の真相を他紙に先駆けて追っている電子紙『El Confidencial』や主要他紙も3月26日付にて、警察などの情報からホング・チャングは同大使館を襲撃した5日後に強奪して手に入れた情報などを提供すべくニューヨークでFBIと接触を持ったことを報じている。

襲撃グループはCIAとの関係あり

 また、各紙はスペインの国家諜報センター(CNI)は、このグループがCIAと連携して今回の襲撃に至ったという線で調査を進めていることも明らかにした。(参照:「El Confidencial」、「El Pais」、「Voz Populi」)  彼以外に、サブリーダー的な存在で米国市民権所有のサム・リュー(Sam Ryu)と韓国人フー・ラン・リー(Woo Ran Lee)が加わっていたのも明らかとなっている。
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米朝会談5日前の犯行。金正恩極秘情報は米側に漏れていた!?
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