家計再生のプロが教える、「投資する前にやっておくべきこと」
2019.03.13
株、為替、不動産から仮想通貨まで、大きな成功を収めた7人に取材を敢行した。忍び寄る恐慌を前に、果たして、金持ちたちは何に備え、資産をどこに張ろうとしているのか? 『金持ちが考えたこと一覧』と題して考えるシリーズ。だが、これまで“マネーの達人”によるさまざまな投資法を聞いてきたものの、投資で稼ごうにもまずはタネ銭がなければ始まらない。庶民はまず何から手をつけるべきなのか? 1万5000人以上の家計再生を手がけたコンサルタントの横山光昭氏は、投資の前段として貯蓄の重要性を説く。
「基本的には、投資を始める前に貯蓄を『月の生活費7.5か月分』は確保しておくこと。また、サラリーマンは仕事の合間にしか投資に時間を割けない人が大半ですので、ホームラン狙いのハイリターンな投機に魅力を感じるのはわかりますが、もっと再現性の高い商品からスタートすべき。遅くとも40代の間に貯蓄のできる家計を確立できれば、老後を含めた将来的な投資にも道筋は立ちます」
毎月の家計管理を軸に、コツコツ節約・貯金をして堅実な投資を行う。まずするべきは、支出を正確に把握し、管理することだ。
「最近はマネーフォワードなど使いやすい家計簿アプリもあります。特に男性の場合、『節約』というと拒否感があっても、アプリによって資産が視覚化されると貯金のモチベーションが上がる、という話はよく聞きますね」
これを機に、妻に任せていた家計管理を自分で見直してみるのも一手かもしれない。
「支出の仕分けも大事。生活に必要な『消費』。いわゆる無駄遣いを『浪費』。将来の自分にとって有効な『投資』の3つに分けてみる。収入を100とした場合、消費70%、浪費5%、投資25%の枠内に収まっているのが理想です。さらに、投資はそのうち15%を貯金や金融商品に。自分への投資には残り10%に組み直してほしい」
当然、このなかで減らすべきは浪費。次に、偏った消費となる。
「身もふたもないように聞こえるかも知れませんが、貯蓄するには支出を抑えるしかありません。その際、食費や交際費など変動費を節約しようとする人が多いのですが、見直すべきは家賃や通信費などの固定費。特に家賃は手取り25%以内に抑えるべきです。また、保険も大きな固定費。複数の保険が1つになったパッケージ型の保険は見直しの余地ありです」
家計を再生させる「資産防衛術」
目指せ、脱庶民!
1
2
ハッシュタグ