「商店街を潰したイオンが撤退で買い物難民」は全てが真逆だった!?――「イオン撤退でも買い物難民ゼロ」の理由とは

都市商業研究所
 イオンが閉店する――。  2018年5月、佐賀県の小さな町に衝撃が走った。  一部メディアはあたかも「商店街を潰したイオンが撤退して買い物難民が発生する」ことの好例のように大々的に報じた。しかし、事実は決してそうでは無く、この町ではむしろ全てが「真逆」だった。果たしてそれは一体どういうことだろうか。
イオン上峰店

イオンはこの町に商店街を生み、そしてその商店街に負けた。佐賀県上峰町、イオン上峰店(旧マイカル上峰サティ)にて

一番混んでいるのはパチンコ店……悲しい「巨大ショッピングセンター」

 2019年1月、佐賀県上峰町。約1ヶ月半後に閉店を控えたイオン上峰店の1階食品売場は混雑しているとは言い難いものの客の姿が絶えず、「閉店」の悲壮感はあまりなかった。しかし、一歩食品売場を出るとその様子は一変する。  すでに空き家となったテナントの数々に、まばらな人影。テナントの跡地にはメッセージボードが設置され、「マイカル」「サティ」の閉店を惜しむ人たちの声で溢れていた。
メッセージボード

館内に設置されたメッセージボード

 シースルーエレベータを使って2階、3階に上がると客の姿はさらに少ない。客は2フロア合わせて10人程度か。閉店セールの赤札も淋しげだ。この日混雑していたのは、かつてイオン別館(ワーナーマイカルシネマズなどが入居)を解体して建てられた別棟のパチンコ店くらいであった。
地域初のシネコンだった別館はパチンコ屋に

かつて「地域初のシネコン」が入居して100キロ以上離れた地からも集客していたという別館は解体されパチンコ店となった。駐車場は本館のスーパーよりも混雑していた

 話を聞いた久留米市の60代男性は「昔は本当に賑わっていた、映画を(久留米から)観に行く人が多かった」、また久留米市の20代女性は「小さい頃は良く来ていた」と話すが、いずれも最近は滅多に足を運ぶことが無くなっていたという。  果たして、これだけの規模のショッピングセンターが閑散としてしまった理由は何なのであろうか。
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かつては上峰町を変えた存在だった
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