池江璃花子選手は2月11日、自身のツイッターで白血病であることを公表。治療に専念すると伝えた
競泳女子の池江璃花子選手が白血病と診断されたことをツイッターで発表、治療に専念することを表明した。18歳という若さで金メダルを期待され、並々ならぬプレッシャーと闘ってきた池江選手。今度は白血病との闘いが始まった。
これに対して、桜田五輪担当大臣がまた失言し炎上している。
「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手ですから、本当にがっかりしています」
「盛り上がりが若干下火にならないか、心配しています」
この発言だけを切りとれば、まるで不祥事を起こしたかのような言い方だ。池江選手の体調よりもオリンピックの盛り上がりのほうを優先して心配するのは、単なる失言ではなく本音だったのだろう。
一方、今回池江選手が白血病になったことを知り「骨髄バンクの登録をした」「輸血、献血をした」人たちがいるそうだ。池江選手もツイッターで
「私だけでなく、同じように辛い思いをしてる方達にも、本当に希望を持たせて頂いてます」と感謝の言葉を述べている。
2月15日は世界小児がんの日。ゴールドリボンは日本ではまだ歴史の浅い運動で、小児がんへの理解と支援の広がりを願う世界共通のシンボルマーク
2月15日が「国際小児がんの日」(international childhood cancer day)であることは、あまり知られていない。2002年、国際小児がん親の会連盟がこの日を「国際小児がんの日」と定め、世界中でさまざまな団体が小児がんの啓発・支援活動を行っている。そのシンボルが
ゴールドリボンである。
私は
JIM-NETというNGOで、イラクやシリアの小児がん(白血病を含む)の患者支援を行ってきた。医療支援は15歳までだが、近年はサバイバーに対する晩期合併症なども含めて20歳くらいまでを対象にしている。いつもがんと闘っている子どもたちからは「すごいな」と勇気をもらっている。
イラクの南部バスラで暮らしていたSUSUという女の子は、10歳で卵巣がんになった。病院ではたくさん絵をかいて気分を紛らわせていた。世間の厳しいまなざしにさらされ、治療が終わっても学校には行っていなかったのだ。その後19歳になっても、家に籠るだけの生活が続いていた。
そんな彼女を口説いて絵を描いてもらい、小児がんの啓発活動に協力してもらった。最初はためらっていた彼女も、自分が役に立っていることを実感した。「親の会」で体験談を話してもらうと、がんの子を持つ親たちは、真剣に彼女の話を聞いて励まされた。
病院で子どもたちのために働きたいと言い出したSUSU
SUSUは「病院なんて2度と行きたくない」と思っていたが、徐々に考えを変えていき、今では病院で子どもたちの面倒を見るようになった。池江選手と歳の近い、19歳になったSUSUが書いてくれた手紙がある。池江選手にも届けばいいなと思い、紹介する。