岡留さんの店で。沖縄ではテレビを見ながら、スキャンダルとは何かを熱く語る日々だった
「原稿が中断しており、申し訳ありません。先日、ジュンク堂那覇支店の森本店長から、岡留さんの近刊が出版社の予告に出ていましたと教えられました。という事は、企画は生きていると判断し、再検討してみました」
スキャンダル雑誌『噂の真相』の岡留安則元編集長が亡くなった。享年71歳。「タブーなき雑誌」を標榜し、芸能人や検察・政治家などのスクープを連発し、月刊総合誌の部数では『文藝春秋』に次ぐ規模を誇っていた。休刊時の公称部数は20万部。
K元副編集長によると、2019年1月31日に肺がんで亡くなったとのことだ。2004年の「噂の真相」の黒字休刊後、沖縄県に移住し、那覇市前島にある「酒処 瓦屋別館」のオーナーをする一方、数年はCSデジタルテレビ局の朝日ニュースター「TVウワサの真相」のメインキャスターであったことから、上京する日々を送っていた。
近年は、2015年末に脳梗塞でリハビリをして以来、闘病生活を送っていた。
闘病生活については公にされず、近しい文化人や岡留さんが連日飲み歩いていた東京・新宿の飲み屋街・ゴールデン街でのウワサ話にのぼるだけだった。
今回の死も公式発表までは流さないという本人の美学から情報公開を最小限にしていた。第一報が入って以来、元『噂の真相』スタッフである筆者にとっては、噂を流したい欲求にかられているが、情報源などに対しては口が堅いことで有名だった『噂の真相』編集部の本領発揮とばかりに、公式発表まで流さないよう口をぬぐっていた。公式発表にあわせて、誰も知らない岡留さんの一端を公開したい。