上野・アメ横は最早タイ人訪日客には王道的な存在
タイ人からの日本人気が止まらない。2013年7月にタイ国籍保有者への日本短期滞在査証の免除が実施されて以来、訪日客が増加の一途を辿っている。
日本政府観光局の統計では査証免除が始まる前の2012年におけるタイ人訪日客は26万640人だったところ、2013年の免除が始まった年は45万3642人に増加している。
ただ、タイ人の日本観光ブームはビザ免除からではなく、2012年10月末にタイ国際航空がバンコク-札幌間に直行便を就航させたことに始まる。これにより、2013年の「札幌雪祭り」がタイのテレビ局などで大々的に取り上げられ、タイ人が日本観光に注目したのだ。そして、2013年3月に、それまで月別では1万人未満、多いときでも2万人台だったタイ人訪日者数が4万4848人、4月には6万人超となった。
その後も増加を続け、2014年は約66万人、2015年に80万人、2016年90万人、2017年は98万7211人に達している。執筆時点で2018年は11月までの統計しかないが、すでに100万人を突破。日本観光のブームは2019年も続くと見られる。
タイ人がイメージする日本、あるいは観光で見たいものはタイにはない「雪」と「桜」だ。それから、ショッピングも彼らの楽しみのひとつだ。
例えばタイでは「オニツカタイガー」の人気が高く、オリジナルの日本で購入することがステータスのひとつになる。
また「アディダス」や「ナイキ」など世界的なブランドもタイと日本ではモデルが違うことと、品質が違うために日本で購入することに大きな意義がある。
筆者の経験談で言えば、これらのスポーツシューズはタイで購入すると1年も待たずに壊れてしまう。ソールと皮の接着が剥がれることが多い。ところが、日本で購入したものなら例えアウトレットで買ったとしても数年間は壊れないからだ。