沖縄の米軍機から部品が落下した保育園で、要望書を受け取る本多議員(左)。11月1日の予算委員会で、自衛隊員のトイレットペーパー自費購入の事例を紹介し、予算の使い道のおかしさを指摘した
枝野氏の安倍首相批判は、さらに防衛予算の使い道にも及んだ。
「我が党の議員がこの間の予算委員会できちんと指摘してくれましたが、自衛隊の施設のトイレットペーパーの予算が足りなくて自費で購入させているのですよ。こういうところにちゃんとお金をかけないといけないのです。
実際に自衛隊で働いている人たちが誇りを持つためには、憲法(改正)の前に、なんで国のために働いているのにトイレットペーパーを自費で買わないといけないのかとか、それから官舎や制服がひどいとか、日常の自衛隊の皆さんの活動がきちんとしやすいようにというところにお金をかけるべき。
『オスプレイもあった方がないよりもいい』という理屈があるかも知れないが、『これは日本の有事の場合に何に使うのだろう』という合理的な説明できないものにやたらお金をかけている。これも“公共事業”ですから。日本が注文すると儲かる人がいる。
工事をする人のために、その道路が使われるのかどうかではなくて道路が作られるのと同じように、防衛装備品の一部は(公共事業に)なっていて、トイレットペーパーとか官舎とか大きな規模ではないところにはお金が回らないという状況です。それを直さないといけないと思っています」
与党の不誠実な姿勢を野党が反論したことで、持ち越された改憲論議。来年の参院選に向けた与野党激突の構図がさらに浮き彫りになってきた。
<取材・文・撮影/横田一>
ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた
『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他
『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数