ドラマ『サイレント・ヴォイス』でも注目の行動心理学。嘘を見抜く技術と人間不信は紙一重だった

山本マサヤ
 これまで心理学を使って人の嘘を見抜く能力を題材にしたドラマや映画は数多く作られてきた。毎週土曜日の21:00からBSテレ東で放送されていたドラマ『サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻』もそのひとつだ。

心理ドラマが生み出す負の要素とは?

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『サイレント・ヴォイス』は、栗山千明演じる主人公・楯岡絵麻刑事が、行動心理学という相手の行動や仕草、表情から嘘を見抜く学問を使って、犯人を追い詰めるサスペンスドラマである。  行動心理学は正式には「行動主義心理学」という名前で、相手の行動のみを観察して、その裏側にある心の状態や相手の意図を分析・特定する学問だ。  行動心理学に基づいて、相手の行動を観察して何を考えているか特定したり、行動や感情を意図的に誘導したりすることが可能である。20世紀に入ってから確立された学問のため、比較的新しい学問とも言える。  筆者がショーで使う「メンタリズム」という技術も、ドラマで登場するような相手の心を読む技術だ。「メンタリズム」という技術を使えば、相手の筋肉の緊張を読んで、心の中だけで選んだ数字を当てることなども可能である。 『サイレント・ヴォイス』のなかでも行動心理学の技術に限らず、さまざまな心理学の手法が紹介されており、観ていて勉強になる。  このようなドラマを観ていると、行動心理学の知識を得ることができるので、自分も相手の心を読めるようになった気がするという視聴者も多いはずだ。  しかし、それは大きな間違いで、むしろ負の効果を生んでいるかもしれない。
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心理ドラマが人間不信の原因に?
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