ゴーンの後継者としてルノー次期会長に浮上したブルーノ・ゴルニッシュ(写真右端)。左は現国民連合党首(旧国民戦線)のマリーヌ・ル・ペンと国民戦線創始者で初代党首のジャン=マリー・ル・ペン photo by Marie-Lan Nguyen via wikimedia commons(CC BY 3.0)
ヨーロッパの極右の政治家や活動家と聞けば、みなさんはどういうイメージをお持ちでしょうか。極右思想と言えば、やっぱり
人種差別と密接に結びついているので、「
白人至上主義者」というイメージがあるかもしれません。
しかし、実は
フランスの極右活動家や政治家たちの間でとても人気な国が、アジアにあることをご存知でしたか?
その国は・・・
日本!
一見、何の接点もなさそうに思える、フランスの極右活動家や政治家と日本社会の間に、どういう関係性があるのでしょうか。そこで当サイトでは、「
フランス極右と日本の危険な関係」と題したシリーズで、その知られざる交流を掘り下げてみたいと思います。
その第一弾として、日本とフランスを大混乱に陥れた、日産・ルノーの会長カルロス・ゴーンの逮捕劇の中でにわかにその名が騒がれている、とあるフランス人に光を当てたいと思います。
先週、
衝撃のニュースが日本とフランス、そして世界中を駆け巡りました。
日本の日産自動車、三菱自動車工業の会長であり、フランスのルノーの最高経営責任者でもある
カルロス・ゴーンが、金融商品取引法違反の疑いで、日本で逮捕されたのです。自らの受け取る報酬の金額を、50億円近く過少に報告していたことなどが問題とされています。
カルロス・ゴーンは
凄腕の実業家として知られ、日産、三菱、ルノーの経営に長年携わり、
絶大な影響力と資産を有している人物として、日本内外でその名をとどろかせてきました。
この世界的実業家の衝撃の逮捕をうけて、いまだ情報が錯綜し、混乱が続いています。11月23日現在、
既に日産は臨時の取締役会にてゴーン会長の解任を決定しています。三菱自動車も数日以内には解任を決定するようです。ルノーに関しては、とりあえず会長代行の指名にとどまり、カルロス・ゴーンの解任は見送りました。しかしそう遠くない未来に、新たな会長や最高責任者を指名することは間違いないでしょう。
さて、世界の株式市場が注目をしているのは、その
後継者が誰になるのかという点です。日産自動車に関しては、西川廣人社長が権力を拡大させるのではという噂がささやかれています。
そしてルノーの後継者に関しては、11月23日現在、
日本では一切報道されていませんが、フランスの複数の新聞が非常にセンセーショナルに、とある人物の名を報じています。
その人物とは、
フランスの大物極右政治家のブルーノ・ゴルニッシュです。
フィガロの記事によると、
ルノーの株主でもあるこの極右の政治家は、カルロス・ゴーンの後継者として
ルノーの次期会長候補に名乗りを上げているようです。既に他の株主との接触を開始し、支持を呼び掛けているとのこと。
必ずしもその実現可能性は高いとは言えませんが、仮に彼がルノーの会長になれば、同社が日産や三菱との提携を保持している以上、当然
日本社会に大しても大きな影響力を持つことになります。
しかしながら実は、この
ブルーノ・ゴルニッシュという人物と日本社会の関係は、今に始まったことではありません。
両者の間には密接なつながりがあるのです。