ゴーンの後継者としてフランスの大物極右政治家が浮上。~フランス極右と日本の危険な関係1

フランス極右界の大物政治家とその危険な思想

 世界でもっとも有名な極右政党のひとつであるフランスの国民戦線(国民連合)露骨な外国人嫌悪や偏狭なナショナリズムを煽ることでフランス国内での支持を拡大する、危険なポピュリズム政党として日本でも知られています。  パリ郊外の超高級住宅地出身の政治家であるブルーノ・ゴルニッシュは、この政党で長年の間、党首に次ぐナンバー2の地位に身を置き、フランス社会でその(悪)名をとどろかせてきました。  現党首のマリーヌ・ル=ペンとの権力闘争に敗れて以降は党内幹部の地位を失ったものの、いまだに党内で一定の支持を集めており、むしろここ数年は再び党内での地位が高まっているようです。  そして1989年から現在まで継続して、ヨーロッパ連合の立法機関である欧州議会議員に選出されています。  しかしながら彼を有名にしているのは、その政治的手腕に加えて、カトリック伝統主義と国家主義的に基づいた極右思想に由来する、人種差別的発言や虐殺を否定するようなその歴史認識です。こうした彼の言動に対しては、さまざま批判と責任追及、そして有罪判決がなされています。  とりわけ彼が教授を務めていたリヨン第三大学で発生した騒動は非常に有名であり、彼の危険性が明らかとなりました。その騒動を簡単に紹介したいと思います。  実はリヨン第三大学では、ブルーノ・ゴルニッシュのみならず、多くの学生および教員が人種差別思想に染まっていることが長年にわたって問題視されており、ついにフランス政府はこれを解決するための委員会を立ち上げました。この委員会には多くの歴史学者がかかわっていたのですが、ゴルニッシュは彼らの制作した報告書に対して公の場で反論し、そしてその中で多くの問題発言を行いました。  特にナチスによるユダヤ人絶滅収容所におけるガス室の存在を否定するような発言や、虐殺の犠牲者の数を少なく見積もるような発言に対してはフランス内外から怒りの声が上がりました。また、その委員会の代表者がユダヤ系であることを理由に、「報告書が信憑性に欠ける」と言い張るその姿勢は、明らかに彼のユダヤ人に対する差別的偏見を物語っていました。  こうした問題行動の結果として、ゴルニッシュに対しては大学から停職の処分が下されました。そしてフランスの「人種差別、反ユダヤ主義その他の排外主義的行為を防止する法律」に違反したとして訴追され、およそ750万円以上の罰金および賠償金の支払いと、執行猶予付きの禁固刑を言い渡されました。  もちろん彼の差別的な言動はこの事件のみにとどまらず、ナチスの武装親衛隊の元メンバーを大学に招聘したり、イスラーム教徒を中傷するヘイトスピーチを行ったりと、数え切れません。
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極右がルノー会長になれば日本への影響も……
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