8年間貫いてきた私の営業スタイルは、商材の話を最初に一切しないというものです。
相手との共通の趣味や興味のある話題が見つかるまで、ひたすら雑談のみ。話が盛り上がるまでは仕事の話は一切しないというスタイルを貫いてきました。なぜなら、私に対するラポール(信頼関係)が築けなければ、お客様は商材の話など満足に聞いてくれないからです。
というわけで、私はナンバー1キャバ嬢のようにまずは相手の関心のある話題を切り出すようにしています。
しかし、正直私に言わせれば上記のナンバー1キャバ嬢のLINEは少し”惜しい”と思いました。
このLINEには、もう一つ入れたい要素があります。
それは、相手の関心のある情報の中でも、よりポジティブな情報を送るほうが反応が得られやすいということ。
例えば、お客さんの地元の近くで台風があったとしましょう。その際に「●●さん、地元静岡ですよね?台風大丈夫ですか?」と連絡する方は多いかもしれません。
もちろん、これに返答してくるお客さんもいるでしょう。
しかし、相手の”反応度”という意味では、その方が好きなものにかんする話題や、テンションが上っているときに連絡をしたほうがよりいいのです。
たとえば、広島カープファンのお客さんならば、広島カープが日本一を逃した時よりは、セ・リーグで優勝したときに連絡するべきです(そっちのほうがテンションがあがっていますよね)。
また、LINEのアイコンが髪を切った写真に変更になった時ならば「髪切られたんですね!お似合いですね!」といったように送るのもアリです。相手のテンションがあがっているであろう時は、絶好の”復縁チャンス”なのです。
デキるビジネスマンは顧客に「地震大丈夫でしたか?」などと絶対に送らない
というわけで、営業マンの場合でしたら、しばらく連絡をとっていないクライアントにはどんな復縁方法を実行すればわかったのではないでしょうか。
わかりやすいように、良いメール例とダメなメール例で説明しましょう。
【ダメなメール例】
●●さま
お世話になります
ご無沙汰しております。
昨年の展示会以来お会いしておりませんが、お元気でしょうか? 今年は天災が多く、●●さまのご出身の広島県も甚大な被害が出たようで心配です。
さて、弊社で来月より新商品の人事管理システムがリリースになりました。こちらの商品は、昨年までのモデルとは異なり、処理スピードが2倍に上がり、さらにユーザビリティも向上しており、若手社員から年配の社員の方までどの年齢の方でも直感的に操作できるようになりました。今ならばベータ版を無料でお試しいただけます。
つきましては、一度貴社までご説明にあがらせていただければと存じます。
ご検討いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします
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さて、このメールを読んでどう思いましたか? これ、典型的な営業メールですよね。不人気キャバ嬢のLINEそのものです。
では、どう改良すべきか。よいメール例をご覧ください。
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【よいメール例】
●●さま
お世話になります
ご無沙汰しております!
今年も3年連続広島カープのセ・リーグ優勝おめでとうございます! ●●さまは今年もやはりたくさんカープの応援に駆けつけられたのでしょうか?
日本シリーズは残念でしたが、新井なきいま、来年のカープの優勝戦略について●●さまと久々に情報交換できれば幸いです
また、しばらく時間も空きましたので、最近の弊社の事業にかんしても簡単に情報交換できればと存じます
つきましては、一度、年末のご挨拶もかねて貴社まで伺えればと考えております。
15分ほどお時間いただけないでしょうか。
ご検討いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします
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いかがでしょうか。広島カープファンの方ならば少しぐっときたのではないでしょうか。
よいメール例で抑えたポイントは以下です。
【クライアントに嫌われない連絡方法3原則】
1:相手が求めていない(かもしれない)商品説明をいきなり長文で書かない
2:相手が関心のある話題をふる
3:特に2についてはポジティブな話題をふる
重要なのは、一方的に自分の都合だけで自分の話をしないこと。まずは相手のことをよく知り、関心領域を知っておく。名刺交換したときや、最初の打ち合わせのときは、まず聞き役に徹してください。
これによって、“復縁メール”が送れます。
もし、メールのラリーが止まっていたクライアントがいましたら、この3つの法則に従って連絡をしてみてはいかがでしょうか。
【谷内辰徳】
メンタリスト兼心理カウンセラー。1982年栃木県生まれ。大学時代まで、柔道部に所属し男だらけの青春時代を過ごす。大学卒業後、大手企業の営業部に配属。成績が上がらず、パワハラに合う等、叱られる毎日だったが、一念発起し心理学、催眠術、メンタリズム等、あらゆる本を読み漁り独学で習得。鬱病も経験した営業最下位のダメ営業マンから8年連続全国トップに。現在は、複数ジャンルでメディアに特集される他、LINEトークCARE/恋愛心理カウンセラー、個人、企業のカウンセリング(相談実績1万人以上)。芸能人や起業家主催のパーティーでマジックショーや催眠ショー、自身の営業術・恋愛術を教える講演会や企業へのコンサルティングを行うなど活動の幅を広げている。