豊洲移転は本当に正しい選択なのか? 「築地」ブランドは失われ単なる物流倉庫と化す

 多くの反対を押しきって進められることになった築地市場の豊洲移転。

 かねてから多くの人が指摘しているように、この豊洲新市場は隅から隅まで欠陥だらけ。不便になることはあっても便利になることはないという無能を極めたハコに仕上がっており、10月11日の開場直後からトラブルが多発しています。この問題については、たくさんのメディアやジャーナリストが追いかけていることもあり、選挙ウォッチャーである僕としては、どのような問題が起こっていたのかをまとめることで、2020年の東京都知事選に向けた資料とさせていただきたいと思います。

 なぜ、トラブルが多発することが予想されていたのに、何一つ改善されないまま、混乱を放置した状態で開場することになってしまったのでしょうか。これは小池百合子都知事はもちろん、このプロジェクトを進めてきた都議会議員や歴代の知事にも責任があります。そして、こうした問題が一部で指摘されていたにもかかわらず、無関心を極め、野放しにしてきた有権者にも責任があります。築地の歴史と伝統を壊しただけで、新たな文化が生まれるとは思えない豊洲新市場の現状をお伝えしたいと思います。

豊洲新市場は「観光」には適さない

 築地市場は、市場の敷地内に入らずとも、その周辺の場外市場や飲食店、街並みなどを楽しむことができましたが、豊洲新市場の周辺には飲食店はもちろん、観光できそうな施設も存在しないため、そもそも楽しくありません。

 一般人も中に入れるようになりましたが、中の飲食店に昔のような風合いはなく、無機質なデザインの店内で食べることが「おいしさ」につながるとは思えないため、どんな名店であっても、かつてのような売上を期待することはできないのではないかと予想します。

 また、豊洲新市場の最寄り駅は、ゆりかもめの新市場駅ということになりますが、有楽町線の豊洲駅からは2駅も離れているため、歩いて行くには遠いのです。足の悪い人が行こうと思ったら、わざわざゆりかもめに乗り直さなければならず、交通インフラが整っていません。「豊洲」というイメージから豊洲駅に行ってしまう人が多いと思いますが、ここから遠いというのは最悪です。外国人にも不親切なので、観光産業にもマイナスになりそうです。

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単なる「物流倉庫」と化す豊洲新市場

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