日経平均株価の推移。2007年7月をピークに株価は暴落した
新聞社を退社し、大学で教えるようになった後のことです。2007年の夏、2週間ほどアメリカ西海岸を旅行したことがあります。信用取引を始めたばかりで、保証金の3倍近い取引をしていました。旅行中、リーマン・ショックの前触れで株価が暴落し、信用維持率が30%を割り込みそうな状態になりました。
2007年当時の日経平均の動きを今振り返ると、7月に約1万8000円前後でピークをつけた後、一転下落に転じ、11月には1万5000円前後と3000円近く暴落しています。この暴落が、翌年のリーマン・ショックの引き金になったことが分かります。
グランドキャニオン旅行当時の、2007年の日経平均株価(写りがあまりよくありませんが)
日経平均が大幅下落を始めた頃は、ちょうどグランドキャニオンを旅行中でした。まだスマホはない時代で、持参したパソコンで株価を確認したら、たいへんな状況になっています。
眼下にコロラド川を見下ろしながら「追証を求められたらどうしようか」と胸がドキドキ、ハラハラ、心配でとても景観を楽しむ余裕がありませんでした。何とか追証は免れましたが、いまでもあの時の恐怖を悪夢のように思い出すことがあります。
元本割れすることなく、ローリスク・ミディアムリターンを狙って着実に利益を出していく“石橋を叩いて渡るネット株投資術”(石橋攻略)。この「石橋攻略」では、信用取引に伴うリスクを回避するため、さまざまな歯止め、対策を工夫しています。
信用取引からリスクを軽減させれば、「ハイリスク、ハイリターン」のうま味がなくなり、面白みがなくなってしまうとの批判が出てくるでしょう。その通りです。「ハイリスク、ハイリターン」を覚悟で信用取引をしたい人は、「石橋攻略」からは何も得られません。
「石橋攻略」は、元本を減らさずに、投入資金の1割程度の利益を目指すためのもの。あくまで「石橋を叩いて渡る」ことにこだわり続けます。現物取引と違って、信用取引はリスクが大きいので、初心者はネット取引開始から1年間は信用取引を手控え、現物取引を通して取引対象銘柄の業績・値動き・季節変動などをじっくり観察し、相場観を身に着けてください。