体操協会のパワハラ問題は、部下の意欲を高められないリーダーに要因あり

山口博

パワハラかどうかは、被害者の受け止め方次第

※写真はイメージです photo via ashinari

 女子体操競技の宮川紗江選手が、日本体操協会の塚原光男副会長、塚原千恵子女子強化本部長夫妻をパワハラで訴えた。塚原夫妻は、「脅すための発言はしていません」「圧力なんかありません」「悪いことはしていないし、宮川が勝手に言っていること」と、パワハラであることを否定している。

 どうやら、パワハラをしたかどうかの判定について、パワハラをした側が決めることができると勘違いしているようだ。パワハラをした側の発言は、その判定に意味をなさない。第三者委員会が設置され状況を確認するようだが、今回のケースのように、組織の幹部がメンバーに対してパワハラをしたかどうかは、ひとえにパワハラをされた側がどう受け止めたかにかかっているのだ。

 なぜならば、メンバーがパワハラをされたと思った時点で、その幹部はリーダーとしての役割を発揮できていないということをつきつけられているからだ。パワハラで訴えられるということは、メンバーからリーダー失格であることの烙印を押されているということなのだ。

 私はリーダーの役割は、メンバーのモチベーションを高め、ひいては、メンバーのパフォーマンスを向上させることにあると考える。パワハラは、その役割とは真逆で、メンバーのモチベーションをこれ以上ないほど低下させ、パフォーマンスを低下させることは明白だ。

 そして、メンバーのモチベーションの低下は、他の誰でもない、パワハラを受けたメンバー自身が一番わかっていることだ。メンバー以外には本心はわからないとも言える。パワハラかどうかは、パワハラされた側がどう受けとめたかにかかっている……。私はそう考えることが理に適っていると思う。

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パワハラ告発はリーダー失格の証し

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