賃貸の場合は、見学の際に防音性や暑さ、寒さをチェックする
賃貸アパートのロフトは便利だが、暑さに要注意!
持ち家より自由度が少ない賃貸の場合はどうだろう? 駅からの近さ、広さなどの条件が同じで価格が大幅に安い物件は、防音性や断熱性能が著しく悪いところが多い。そのため、見学する際に暑さ、寒さ、防音性のチェックを欠かさないようにしたい。また、夏であれば暑い日の午後、冬であれば寒い日の朝夕に訪問すると、暑さ寒さの度合いがわかりやすい。
特に賃貸アパートの屋根の近くは、夏は強烈に暑い。さらにロフトで寝るような間取りになっている場合は、暑くて眠れないこともあるので要注意だ。賃貸でも、比較的新しい物件は窓ガラスが1枚ではなく2枚(ペアガラス)になっているのでお薦めしたい。そこまでチェックしても、実際に住んでみると温熱環境が悪いことはある。あまりにひどい場合は引っ越しも検討して、次回の部屋選びに活かしたい。
持ち家、賃貸を問わず、毎月支払う住宅ローンや家賃の金額だけに目が行きがちだが、光熱費や不快な空間を快適にするためのランニングコストはバカにならない。住まい選びは、目に見える価格だけでなく、目に見えにくいコストも合わせて考えよう。
ガマンしない省エネ 第3回
<文/高橋真樹>
ノンフィクションライター、放送大学非常勤講師。環境・エネルギー問題など持続可能性をテーマに、国内外を精力的に取材。2017年より取材の過程で出会ったエコハウスに暮らし始める。自然エネルギーによるまちづくりを描いたドキュメンタリー映画
『おだやかな革命』(渡辺智史監督・2018年公開)ではアドバイザーを務める。著書に『
ご当地電力はじめました!』(岩波ジュニア新書)『
ぼくの村は壁で囲まれた−パレスチナに生きる子どもたち』(現代書館)ほか多数。