エル・サルバドルの台湾との外交関係の断絶を知らされた米上院議員のマルコ・ルビオは、米国からエル・サルバドルへの支援を打ち切るための活動を早速開始すると表明した。ルビオは「エル・サルバドルは(ベネズエラの)マドゥロと(ニカラグアの)オルテガのコントロールのもとにある政府だ。全てにおいて常に米国に反対している。どうして外国から(彼らに)支援を続けねばならないのであろうか? 今日からそれを廃止させるために私は活動する」とツイートした。更に、ルビオは「パナマそしてドミニカ共和国と断交した時と同じような反応を我々が示すものと彼らは思っているようだ。それは大きな間違いだ」別のメディアを通して表明した。(参照:「
El Mundo」)
今回の断交で、エル・サルバドルが中米のニカラグアとホンジュラスを加えた3か国の為の発展同盟に加わっていることに疑問が投げかけられることになることもルビオは指摘している。この3か国による発展同盟はオバマ前大統領の時に発足したもので、子供の米国への不法移民を無くす為に米国から3か国の発展の為の支援活動をするというものである。
また、野党の国民共和同盟(ARENA)は今回の中国との合意の為の交渉が秘密裡に行われ、自国の領土の一部を中国に譲渡するのではないかという懸念を表明している。(参照:「
El Mundo」)
前回当サイトが報じたように、
中国による軍事基地建設計画の噂もあり、今後の状況を見守っていく必要があるだろう。
<文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。