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RonnyK /pixabay (CC0 Public Domain)
中米の
パナマが昨年6月に、そして今年5月には
ドミニカ共和国が台湾との外交関係を断交して中国と国交を結んだ時点で、中米で次に台湾から中国になびく国は
エル・サルバドルであろうと噂されるようになっている。
実は、その可能性が次第に迫りつつあるのだ。また、これに米国が強い不安を表明している。
米国のこの不安が具合的に表明されたのが7月9日にエル・サルバドル駐在の米国大使
ジェーン・マネスがメキシコのテレビ番組『Frente a Frente』で述べたことである。(参照:「
El Diario de Hoy」)
この番組の中で同大使は「この地域における経済面だけでなく軍事面でも拡張しようとしている中国の戦略は憂慮されるべき事態である」と述べたのである。
また、米国務省が最近中米とカリブ海の米国大使を一同に集めての会合で米国の安全保障面において、この地域における中国の影響力が拡大していることを憂慮していることが伝えられたことも同大使が明らかにした。(参照:「
ABC」)
既に、今年2月にも米国防省(ペンタゴン)が、中国企業がパナマ運河の出入口の地域でターミナルの建設などを実施して中国の存在が顕著になっていることに警鐘を鳴らしたという。
同省の高官がこのような警戒心を表明したのは初めてで、中国のこの動きは軍事的目的があるとペンタゴンでは見做しているという。