アメリカでも「高校生の野球」は盛り上がる? 日米学生スポーツを比べてみた
日本の学生スポーツ大会の最高峰と言えば、やはり甲子園だろう。第100回全国高校野球選手権記念大会では、8月20日の時点で総入場者数約97万人と、過去最多を記録した。
球場には連日のように人が溢れ、テレビでは全国のお茶の間に公共放送が生中継……。甲子園は世界でも類を見ない大規模な学生スポーツ大会となっている。
しかし、スポーツ大国アメリカの学生スポーツと比べた場合どうだろう? まずは同じ野球の仕組みと規模。
日本では学生はおろか、社会人も含めてアマチュア最大とも言える高校野球だが、アメリカでは仕組みが大きく異なる。まず、州や所属学区によって細かくディヴィジョンがわかれるうえ、基本的に大会は州レベルまでとなっているのだ。
「国中が注目する大会で高校生が活躍してドラフトにかかるのを待つ……という感じではありませんね。高校レベルでは試合が行われる球場も小さく、そこまで人も入りませんし。プロを目指す選手は基本的に大学野球に行きます。あと、カリフォルニア州では野球育成プログラムが充実しているから、そこから輩出されたメジャーリーガーも多いです。プロで大活躍することはありませんでしたが、私の知り合いにも数人いますよ」(カリフォルニア州出身のアメリカ人男性)
米学生野球よりも大規模な甲子園
現地の人間がそう語るように、アメリカの学生野球で大勢の観客がスタジアムを埋めるのは大学に入ってから。’17年のNCAA(全米大学体育協会)が主催したカレッジ・ワールドシリーズでは、16試合で約35万8000人と過去最多の観客数を記録した。 1試合平均約2万2000人という数字は、1万人弱の東京六大学野球よりは上。しかし、それでも甲子園には遠く及ばない。 仕組みが異なるとはいえ、スポーツ大国アメリカの学生野球と比べても、圧倒的な規模を誇る甲子園。だが、残念な共通点もある。 『サン・センチネル』には「10代のトミー・ジョン手術 若年層でのスポーツによる怪我が大流行」という記事も。同記事によれば現役メジャーリーグ選手の25%がトミー・ジョン手術を経験しているというだけでなく、’15年時点で15~19歳の子どもの間でも手術件数は過去最多。しかも、年平均6%もの勢いで増えているという。 ちなみにサッカーでも’90年から’14年の間、緊急治療室で処置された7歳から17歳の怪我は78%も増加しているそう。そもそもの種目や規模、運営の仕組みが違っても、未成年のスポーツ中の怪我が深刻なのは日米同じなようだ。A NEW RECORD!!
— NCAA Baseball (@NCAACWS) 2017年6月28日
The 2017 #CWS is now the most attended CWS in the history of the event… Thank you, fans! pic.twitter.com/CNKEIbLgUS
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